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レビュー&お礼

正しいことを言うときには相手を傷つけやすいものだと〜デートDV防止の講演〜

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。

石川県から請け負っているデートDVの講演の今年度分が
先日で全て終わりました。


吉野弘さんの『祝婚歌』。


ご遺族にご連絡をしてご承諾をいただいて、
デートDVの講演では高校生や大学生に祝婚歌のプリントを配布しています。
そこにはこんな一節があります。

正しいことを言うときは
少し控えめにする方がいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
(全文は吉野弘さんの詩集などで、ぜひ)



昨年までは違うやり方をしていたのだけれど、
今年は、全員一斉で音読することにしてみたら、これが非常に興味深い。


学校によって、生徒さんの雰囲気が違うのはこれまでも感じていたけれど、
音読をしてもらうと、
声のはり、活力の度合い、声が揃うかバラバラか…などの各校での違いがよくわかります。


音読で、ペースや声が揃うかどうかって、
人にとってシンプルで、けっこう重要なことなんじゃないかな。


さて、



私が『祝婚歌』を知ったのは、身内で結婚披露宴的な食事会をした日です。
夫の両親が、私たちに、「こんな感じで仲良くしてほしいと思っている」と教えてくれました。


Σ( ̄口 ̄)

正しく生きたい塊みたいだった(でも全然正しくなれずに悩んでいた)私には衝撃的でした。


そして、正しくありたい当時の私だったら、
もし仮に音読を促されたときに、
周りと声が揃わなくても気にならず、自分が美しく正しいと思うスピードで読んだだろうな…^^;;



今でも、私自身が自分を振り返るために手放せません。

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石川県発行の、デートDV防止のための啓発冊子です。
こんな風なマンガが3つと、重要なポイントが載っています。



Wen-Doには、


「見下されっぱなしで悔しい」
「あの相手をギャフンと言わせてやりたい」
「女性へのこうした暴力があるなんて、許せない」
「意識を変えるべきなのはこちらじゃなくてあちらだ」


そんな思いを持った女性も足を運んでくださいます。


そうした、割り切れない気持ちを抱えるしかなかった人たちが、
「被害者が責められるのは間違っている」というサポートに出会って、


奪われた力や手放した声を取り戻していくためのWen-Doは、
大好きなのですが、


だからと言って、


私は悪くない。
悪いのはあっちだ。


そうした声を社会に蔓延させたいわけじゃない。


私は悪くない。


と自分に胸をはれるようになることと、


悪いのはあっちだ。


と他者を糾弾してしまうことは、
似ているように見えるとしても、全く違う。


Wen-Doは、一見すると、攻撃的な感じに見えなくもないからこそ、


Wen-Doを攻撃ツールとしてではなくて
自分や他者や世界との和解のお守りとして使ってもらえるようにしたい。



吉野弘さんの言葉は、いつ見ても、重みがあります。


正しいことを言うときは
少し控えめにする方がいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい


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SNSの利用が当たり前の世の中になって、誰もが自分の意見や考えを発信できるようになりました。


そのこと自体は嬉しいなと思うのと同時に、


『こんなところにゴミを放置して行った輩がいる!』

『こんな危ない運転をした奴がいる!』

『こんなとんでもないことをする奴がいる! 法で厳しく取り締まるべきだ』


そういった声もあがりやすくなりました。


そういった投稿をしたくなる人には、
感情がそのように動くほどの何かがあるのかも…と思うと、
それもいたたまれない思いにもなりますし、


同時に、Wen-Doでの、受講女性たちへの呼びかけもいつも思い出します。


「女性が『きっとその女性って〜だったんだよ』と責められ、評価の視線にさらされるような、
 そうした論調が多発するギスギスした社会では、
 私たちは本当の意味で安心して暮らせるようにはなりません」



誰もが、自分に少しずつ自信のなさを持ちながら、
でも、大人として、弱音を吐いてばかりじゃなくて
自分の足で立って、前をしっかりみて、歩いて行かなきゃ、って
がんばっている。


そして、ときどき確かめたくなる。
自分のがんばりは、正しいのかな、って。


間違っていない、がんばっている、悪くない。


一緒に音読をするみたいに、人と人とが支えあえることと、


悪いのはあっちだよね! ひどい人がいるよね!


誰かの声に追従して、そうした鋭い言葉がバラバラと立て続けに上がるようになることとは、


似ているようでも、全く違う。


おそらく、
私もやってしまっていて、
気付くことがあるとしても気付いた時にはやっちゃった後なのだろうなと思うからこそ、


吉野弘さんの詩を紹介しつつの講演がありがたいです。


デートDVの講演は来年も継続事業になる予定と聞いて、ちょっと安心しました。
来年度もお世話になります。ブラッシュアップして伺います。



 . ..:*・゜ 私をひらく 声をあげよう  . ..:*・゜

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出張研修・市民向け講座・イベント・記念企画などに 055.gif

 アクティブで主体的・対話的な護身プログラム、Wen-Do 。
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《Wen-Do Japanについて》
1972年にカナダで生まれた、女性用セルフディフェンスWen-Do。
Wen-Do Japanは日本で2002年から普及活動・講師育成をしています。

代表:福多唯
・1996年に双子を出産。
・その後、多胎児育児支援活動で「双子育児のQ&A」を発行(5000部完売)
・1998年頃より講習や講演依頼を受けるようになる。
・約10年間、児童虐待防止の親支援活動に従事。
・その間に女性支援のひとつとしてWen-Doに参加。
・2002年よりWen-Doの講師に。
3度のカナダでのトレーニングを経て、
 日本で一人のマスターインストラクターとなり現在に至る


《主な実績
・海 外:カナダ、マレーシア
・日本では100ヶ所以上

・自治体:北海道から九州地方まで、全国各地の男女共同参画/子育て支援/人権・福祉等の担当課
・学 校:日本福祉大学/東海大学付属仰星高校/愛知淑徳高校・大学/和洋国府台女子高校
     前橋国際大学/金沢大学/金沢大学附属小学など
・企 業:NTTコミュニケーションズなど
・団 体:UN Women日本国内委員会/YWCA/更生保護女性会/国際ソロプチミスト
     /各地CAPグループ/信州プロレス/MAC/幼稚園協会/各種相談員研修会
     /労働組合など


 

by selfdefence | 2019-12-13 09:03 | レビュー&お礼

Wen-Do Japanの福多唯です。私をひらく声をあげたら、蓋があいた。蓋の存在に気づいてすらいなかった私なのに。そんな、“世界が変わる 私のお守り” Wen-Do を地味に続けています。


by selfdefence