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子ども

小学校高学年女子のための わたしをまもる護身術

こんにちは。
世界が変わる わたしのお守り Wen-Doの福多唯です。

小学校での授業で、6年生の女の子たちとWen-Doをしました。

Wen-Doには『子ども用プログラム』があるわけではなく
通常のワークショップも小学校高学年以上の女性は無理なく参加できますが、
小学校で、同学年の女子ばかりが集まる場では、お子さんに乗り気になっていただけるように
通常のワークショップとは異なる進行にしています。


その日も、
護身術って言葉で想像したときに、
 『こんな場面に遭遇したら、どうしたら良いのかがわからなくなりそうだな』
 って思う場面ってありますか? それはどんなものですか?」
と尋ねることから始めました。


今年の6年生はみんなオープンでのびのびした感じで、遠慮なく声や手があがります。


『腕をつかまれたとき』

『刃物を出されたとき』

『相手が大人数のとき』

『あとをつけられたら、とか。ストーカーみたいな』


   なるほど! ありがとうございます。そうなんだね。
   腕をつかまれたら、どうしたら良いのかがわからなくなりそうなのは、どんな理由で?


『こわいから』

   そっか。怖くなっちゃうんや?!
   腕をつかまれると、その次に、何がどうなりそうなのがこわいのかな?


『どこかに連れていかれそう』

   連れていかれそうだとこわいのは、次にどうなりそうだから?
   こわい!っていうのは、何を心配しての気持ちなんだろうね?


『わからないところに連れていかれて…
 もし、それが、知らない人やったら…』

   うんうん。知らない人に、わからないところに連れていかれたら…

『家の住所を言わされたりして…』

   うん、家の住所を言わされたりして…

『そうすると、その人が家に行って、親とかも危ない目にあわされる


家の人のことを心配するなんて!
すごいな、小学生。


   もし、言えたらでいいのですけれど、危ない目って、どんなのだろう…? 


『…ん〜 …殺される…?(笑)(周りの子たちもドッと笑う)


   たしかに! 命は守りたいですよね。そのための護身術だもんね。

   じゃあさっき、「あとをつけられる」って答えてくれた人もいたから、
   それも、同じように考えて確認をしておこうかな。
   あとをつけられるのは、その次に何がどうなりそうなのがこわいのでしょうね?
   意見を出した人じゃなくてもいいので、なにか思いついたら教えてください。


『そのまま家までその人がつけてきたりとかして…』

   うん。そのまま家までつけてきたりとかして…

『そうすると家がバレて、個人情報とかもバレて…』

   あ〜、個人情報ね、大事ですよね。うん、それがバレて…

『えっと…、個人情報がバレて…』

   うん、個人情報がバレると…?

   (答えに詰まっているみたいだなあ)
   どんなことになりそうなのが心配なのかな?


このときのお子さんの様子が、ほんの短い間でしたけれど、とても興味深かったです。
(個人情報がバレることの何が心配なんだろう? 私? そう言えば?)
みたいな感じでした。

このメタ認知。
すごいな、小学生。


待っていたら、こうでした。


『殺される(笑)』


   やっぱそこに行くんや(笑)。
   ちょっと確認なんだけど、
   つけてきた人に、目力とか念力で殺される心配とかは、してる?


『してないです(笑)』


   良かった。私もその防御方法は知らないからドキドキしちゃった。

   つけてきた人が私たちに近づいてきて、腕を掴んでくるとか抱きつくとかしてきて…
   みたいな展開を私はイメージしたのだけれど、
   それって、みなさんが心配している場面イメージと合っているでしょうか?


『合ってます』(わかりやすくうなずいてくれる子もたくさんいました)

   ありがとうございます。一致していて良かった。

   今、みなさんから、
   『こんな場面に遭遇したら、どうしたら良いのかがわからなくなりそう』
   って思う場面を出してもらって、
   心配なことや避けたいことを確認してきました。

   お話を伺っていたら、
   こういうときはこれ。ああいうときはそれ。って
   たくさんのことを覚えなきゃいけないやり方じゃなくて、
   ひとつにつなげてやれそうかなって思えてきました。

   今から(と黒板に以下を書きながら)
   ・つけられているかも?と気づいたときに、どうしたらいいか
   ・その人が腕を掴んできたら   〃
   ・その人が抱きついてきたら   〃
   ・相手が何人かいたら   〃
   って順番にやろうと思います。

   「相手が刃物を持っていたら?」については
   この4つをやると、みなさん自身にも、
   《こうしたらいいかも?!》って思いつくことが
   今よりも増えているかもしれないと思うので、
   まずはここの4つをやりましょう。


今思うと、小学校の授業時間で、どんな時間配分でこれを可能にしたのか自分でも不思議ですが^^;;、
子どもさんは「どなたか手伝っていただけますか」と言うとスッと出てきてくれるので
大人よりもトントンと進行しやすいところがあって、助かります。
小学校高学年女子のための わたしをまもる護身術_e0024978_15321948.jpg
リラックマは大活躍すぎて、だいぶクタクタになってきました^^;;(使用3年目)
「これが、私を襲ってくるクマだとして、ちょっと持っててもらっていいですか?」ってお願いすると、
イヤだという子はほとんどいません。
「ちょっと加害者役として、そこに立っていただいてもいいですか?」より断然良いよね。
めちゃめちゃ助かっています。荷物になるけど(笑)



松葉杖の女の子もいらしたのですが(つい最近怪我をして、一時的なものだと伺いました)、
そのお子さんにも輪に加わっていただいて、楽しくご一緒していただけたご様子でホッとしました。


ちなみに


Wen-Doインストラクターが担当する講座で、
もし杖や車椅子を使う女性が参加なさった場合には、


それが一時的な怪我のためなのか恒常的なものなのかを確認し、


一時的なものなら、体を動かせる範囲で(上半身だけ動かすなど)ご一緒していただきますし、


恒常的なものなら、ご不安や知りたいことがあるかどうかをお伺いして、
杖や車椅子常用者でも…というか、常用者だからこそできることなどをご提案したり一緒に考えたりします。



小学生(女子)も参加できるWen-Doの機会としては、
月例のWen-Doカフェ(16:00〜)と
月例のWen-Do練習会があります。

どちらも金沢です。お気軽にどうぞ。



【将来、Wen-Doや関連の活動をご希望くださるかたへ】

まずはCLDエキスパート認定コース 第2期にどうぞ。

第1期は満員をひとり上回る人数で開講しました。
第2期は4月という早々に、定員を上回るお申し込みをいただき、慌てて増席です。
開催は9月、残2枠です。




 . ..:*・゜ 私をひらく 声をあげよう  . ..:*・゜



以下の定期活動をしています。

Wen-Do定期練習会(←クリックで詳細) (月1、夜、金沢にて)
ゆらっく(←クリックで詳細):自分を大切にする定期学習会(月1、日曜am、金沢)
おしゃれカフェでプチWen-Do Wen-Doカフェの企画はこちらから


《Wen-Do Japanの実績について》
Wen-Do Japanは2002年〜。
女性を暴力被害から守るエンパワー手法の「Wen-Do」プログラムを
体験型ワークショップや講演などで広めています。

UN Women日本国内委員会、NTTコミュニケーションズ、
各地自治体の男女共同参画/子育て支援/人権・福祉等の担当課、
日本福祉大学、信州プロレス、各地CAPグループ、幼稚園協会、保護者会など、
民間団体・企業・自治体・教育機関の実績多数。

 

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by selfdefence | 2018-07-03 15:31 | 子ども

ふくだゆいです。自己表現や思考スキル、日本語の講師です。20年以上前のある日、声をあげたら、『蓋』が開いたんです。びっくりでした。蓋の存在にすら気づいていなかったので。以来、困ったときには探すようになりました。どんな声でどんな蓋を外したらいいのだろう?と。基本閉じていてひとりの時間が好きな私でも、声探しに助けが欲しくなることがあります。声探しの場を求める人と繋がれたら嬉しいです。


by selfdefence