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質問にためらう人のための、問いかけのセリフが無理なく定まる3つの視点

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。


去る2月3日に、NPO法人教育のためのTOC主催のシンポジウムにて、
Wen-Doのワークショップで教育のためのTOCを活用している事例について
発表させていただきました。


発表までには大勢の方々にお世話になりました。本当にありがとうございました。


「福多さんが開発なさった、あの問いかけの言葉づかいなどについても、
 もっと多くのかたに知ってもらう価値があると思います」


などという、過分なご感想もいただきました。ありがとうございます。


ただ、開発だなんてとんでもないことで…。
私も学ばせていただいて身につけてきたことですし、
発表に入れたのは、たったこれだけのことなのでした。


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ただ、その、ちょっとしたセリフも、
馴染みがなければ思いつくことすらありませんから、

「どう尋ねたらいいのだろう。『どういう意味ですか?』とか『もっとわかるように言って?』じゃキツイし…」と思うことが度々だった人にとって、おお〜!と思える感じは、私にもよくわかります。


  *  *  *  *  *


私も昔、人に質問をすることに難しさとためらいを感じていました。
というのは、私自身が、問われることで
モヤッ、イラッとすることが、少なくなかったから。


「あなたは、本当は、どうしたいの?」とか。
「あなたにとって、一番大切なことは何?」とか。


生卵があればその場で素手でグシャッと握りつぶして
「え?! 急にどうしたの??? 大丈夫???」と言わせて話題を逸らそうかと思うくらい、
超イヤな気持ちになっていました…^^;;


それが即答えられるくらいなら悩んでないよ!!!
一番とか、やすやすと言えることかよ!!! 


っていうか、その問いを発せられるくらいの人なら
アイメッセージを知らないわけがない。


「あなたが本当はどうしたいのか、ってことに私は今、とても興味があります。
 教えていただけるでしょうか?」くらいの言い方はできるはず!!!
それをしないのは、そうした配慮が必要な対象として私を見ていないからやー!!!みたいな。
どんだけ被害妄想的やってんて(笑)


だから、人に何かを尋ねたくなっても、
『こんなことを聞いてもいいのかな。聞かれた人はどう思うだろうか』と、
躊躇の気持ちが大きかったです。


相談業務や講師をしたりする中で、
必要なときには躊躇なく質問や問いかけができる自分になる必要があったために、
質問や問いの発し方にはアンテナを立てて学んできて、
もっともシンプルで使い勝手が良いと思えるものを、シンポジウムの発表の中に入れました。


発表にあたって、発表後にどんな質問が来そうかを想定する中で
『問いかけの言葉遣いについても何か質問が来るかも…』と、
頭の中で、ある程度まとめて当日に臨みました。


そこについては誰からも何も聞かれなかったけど、
せっかくなので(誰のための・なんのための・せっかくなのか?ですが)
ブログにも文章化して載せておきます。


どなたかにお役に立ったら嬉しいです!


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〜質問にためらう人のための〜
   問いかけのセリフが無理なく定まる3つの視点


 1、質問や問いは、誰のために、どんなときに使うのか

 2、『私の懸念』は、共有される必要があるのかどうか

    → 会議・ミーティングなどでは共有が重要なこともある
     生徒・受講生の立場のときにも共有が必要

    →上記以外の場では場に応じて考える
     (共有が必須ではない場も多い)

 3、適切な伝達スタイルは、どのようなものか

    →共有の重要度の高い場では明確に切り出して質問内容そのものを共有する

    →伝わらなくても問題ない場では独り言スタイルや「やわらか枕詞」を使う
    (相手が受け止めてくれればラッキー)


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 1, 質問や問いは、誰のために、どんなときに使うのか

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質問や問いは、以下の条件が揃ってはじめて使うことができます。


a.私の内側に、何か、はっきりさせたいこと(疑問、モヤモヤ、わからない点)がある。
 かつ、それについて
b.相手や他者の答え(意見、思い、知識)が必要だと感じられる。
 かつ、それについて
c.相手や他者が、答えてくれるであろうと期待できる状況がある。


出発点は、
a.私の内側に、何か、はっきりさせたいこと(疑問、モヤモヤ、わからない点)がある。
です。


たまーに、相談や会話の場で、他者に質問や問いを多様する人を見かけるけれど、
気づきを強いる類の問いは、私は、好きじゃありません。
言った人に気づきを強いる意図があってもなくても。


私にとって、質問…に限らないですね、言葉を使う出発点は、あくまでも、
a.私の内側に、何か、はっきりさせたいこと(疑問、モヤモヤ、わからない点)がある。
なので、

質問を発したくなったときには
《私の懸念を解消するために、他者に質問や問いを発しようとしているのだ》ということを踏まえて、
その先を考えます。


…………………………………………………………………………………………

 2, 『私の懸念』は、共有される必要があるのかどうか

…………………………………………………………………………………………


第2段階は、
《b.相手や他者の答え(意見、思い、知識)が必要だと感じられる。》
についての判断です。

これは簡単で、
必要か、そうでないかを考えれば大丈夫。


相手や他者の答えが、私にとって必要だ、と感じられる場合、
私の懸念は相手に共有される必要がある、ということでもあるので、

明確にこちらの思い=懸念を、質問や問いとして発信します。


たとえば、何かの事業を共に進める仲間での会議で、
私の中に、《何かはっきりさせたいこと(疑問、モヤモヤ、わからない点)》が出てきたときとか。
事業の成功のためには、『誰か』の懸念は『皆で』共有したほうが良いでしょう。


他にも、誰かに何かを教えてもらっている場面=相手が先生で私が生徒のときに、
わからないことが出てきて、
先生への質問という手段が重みを持つ場合も、

「なにがわからないのか」を明確に伝えることが、
私の理解や上達(=先生の喜び)につながります。



逆に、私の懸念が相手と共有されなくても大した問題ではない場面もあります。

友人とのおしゃべりだったり、誰かの悩みを聞いているときなどに、
『なぜそのことにそんなにこだわりたくなるのかなあ…』
『さっき言ってたアレはどうなったんだろう…』ってなるときとか。


最悪、答えがもらえなくても、
『あれはなんだったんだろう?…まいっか。本人がいいなら』で済ませられるなら、
私にとって相手の答えの必要度はさほど高くはないとわかります。


…………………………………………………………………………………………

 3, 適切な伝達スタイルは、どのようなものか

…………………………………………………………………………………………


私の懸念が共有される必要があるのかどうかがわかれば、
《c.相手や他者が、答えてくれるであろうと期待できる状況》づくりについても
スタイルが無理なく決まってきます。


会議で私の中に懸念や疑問が湧いたのなら、例えば以下のような感じ。


「さきほどの●●さんのご提案を拝聴して、
 みなさんと一緒に検討したい点がひとつ浮かんできました」


皆の意識が私の懸念事項に向きやすくなり、
それについて考えたり答えたりする作業を皆がスルーできなくなる、
明確な質問や問いのスタイルを選ぶことを考えます。
(言葉遣いは相手との関係性によるのですけれど)


誰かに何かを教えてもらっている場面ならば、

「◯◯という言葉は、どういう意味なのでしょうか?」

「さきほど先生が『〜〜なので……です』と話した部分、
 私にはそのつながりがわからないのです」

など、何がわからないのかが伝わるように明確な質問や問いのスタイルを選ぶことが、
相手=先生に答えやすい状況を作ることになります。



逆に、私の懸念が共有される必要度の低い場面、
友人知人の話を聞いているときとか、
 悩み相談を受けているときとか、
 誰かの悩みが表出されるようなグループワークなどの場では、


質問や問いの発し方は弱くなってもいいのですけれど、
対話は継続させたいので、
相手が自由に考え発言しやすくなる質問スタイルを選びます。


具体的には、私がやっていることを分類してみたら3種になりました。


1種類めは、優しく背中を押す感じのセリフ。

「…というと?」「っていうのは?」などで相手のさらなる発言を促すのがそれにあたります。
(『さっきの×××って意味がいまいちわからないな…』などの思いが私の内側にもわもわーんと浮かんできたとき)


2種類めは、「あたかも独り言」な問いかけ。

「その、×××っていうのが興味深いなあ」
「その、×××についてもっと聞かせてほしいな〜!」
(前述したものと同じく、意味がいまひとつわからないときとか、
 さらに詳しく聞かないとなんとも言えないようなときなど)

「それって、誰にでも同じくそうなのかなあ…?」
(『この人にとってはその出来事はそう見えるのかもしれないけれど、
  別の角度から見てみたらどうなんだろう…』と聞いてみたいとき)

「それって、いつもかならずそうなるのかなあ…?」
(『この人はそうなのだと強く言っているけれど、
  そうではない時もありそうな気がするなあ…』とモヤモヤがあるとき)

「へえ〜! 
 それだけでそうなるならすごいね! そこはどうなんだろう?!」
(『この人はAをすればBになるって言っているけど、
  実は他の要素も揃わないと、Bの結果にはならないんじゃないかな』なとき)


相手がこちらの言葉を受け取ってくれることもあれば、
スルーされて話が展開していくこともあります(笑)。
元の話の主体は相手なので、どちらに展開しても問題はありません。



3種類めは、質問や問いにいきなり入る前に、
相手が、自由な気持ちで考えたり答えたりできるように「やわらか枕詞」をつける方法です。


「もし的外れだったら、何か違う感じがするなーって教えていただきたいんですけど…」
「もし答えたくなかったら教えてくださいね。さっきの××っていうのは…」
「もし面白そうだと思えるなら、これを考えてみたらどうかなって思うことがあるのだけれど…」


『問うー問われる』のやりとりが生じると、
そのふたりの関係性は、『質問する人-答えなければならない人』となり、
一時的だとしても対等性が崩れやすくなりますから、


尋ねる前に「やわらか枕詞」で先に調整しておくのです。


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北陸は報道されているように大雪です。


大学進学時以来、30年ほど石川県に住んで、町がこんなことになったのははじめて…。


それで、2月の3連休に予定していたCLDエキスパート認定コースも
日を改めることになりました。


コースでは、今回のような、質問のスタイルを含む傾聴についても学びます。


人のエンパワーを支援する人になるためにも、
自分のエンパワーを促進できる私になるためにも、
自分の中で適切な問いを立てられる力って、重要ですよね。


ご興味ありましたらいつでもご連絡ください。


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 代表・Wen-Doマスターインストラクター 福多 唯

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by selfdefence | 2018-02-13 13:40 | 学びのシェア

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