こんにちは。
女性のエンパワーとセルフディフェンス Wen-Do Japanの福多唯です。
長年、「やらなきゃ!」と思いながらやれていなかったことを、
ついに先日、やりました。
それは、
浴衣や和装時のセルフディエンスについての検討。
女性専用護身術のWen-Doは、カナダから来たプログラムなので、
わからないことや自力で解決できないことはカナダ本部に相談するのですが、
和装に関しては、カナダに聞くというわけにも…^^;;
私は和装とは無縁で、温泉旅館の浴衣すら着る機会がないので
和装LOVEな友人ふたりに協力を仰ぎました。
「唯さんは、今日は主にどんなことをやりたいの?」
当日、浴衣に着替えながらの友達からそう聞かれ。
浴衣や和装の時に動きにどんな制約があるのかを知りたいのと、
それを、和装の時に不安に思う状況とからめて、
実際に動いたり体制をとったりして、良い方法を検討したいの。
たとえば、『押し倒されたら…?』とか。
「押し倒されたときに良い方法……。相手によるな」
それは私だってそうだけど!
イヤな相手や理不尽な状況であることを前提でお願いしますっ!!
そんな感じでの、張り詰めた空気の中での真剣な?検討会を行いました♪
1、Wen-Doの基本動作が和装でもどのくらいできるのか。
和装時の動きの制約の把握
2、女性の不安や、和装のメリット・デメリットなど
3、「和装(浴衣)の時にはどうしたら?」への返答ポイントの整理
1、Wen-Doの基本動作が和装でもどのくらいできるのか。
和装時の動きの制約の把握
正式な和装と浴衣ではかなり差がありました。
(まあ、それは洋装でも、
普段着とウエディングドレスでは雲泥の差になるようなものか…^^;; )
浴衣に関しては、
Wen-Doの初級編動作(短時間講座で紹介される基礎の20ほどの動作)は、
だいたいどれも、和装でも問題なくできることを確認しました。
…そういえば、
旅館に卓球台ってつきもので(昭和時代の話?)、浴衣でもビシバシできますものね。
腕は洋装での正装時(スーツやブラウス着用時)よりも動かしやすいくらいです。
ひらひらのたもと(袖)は邪魔ですし取られると動きにくくなるので、
くるくると前腕に巻いちゃうか
拳を握るついでに持って握ってしまいましょう。
足回りも、もっと不便かと想像したけれども、
人によってはタイトスカートにヒールを履いているときのほうが
むしろ動きにくいかも?!な程度でした(←私)。
キック動作はさすがにやりにくくなりますが、
Wen-Doでの低いキックで、浴衣なら、できないこともないです。
走りにくさに関しても、草履や下駄などは脱いでしまえっ!
足袋を履いていれば、ストッキングや靴下のときよりも心強いですしね。
走って逃げる際には、左手で裾を持ちましょう。断然走りやすくなります。
和装時は足を左右に開く動きはしにくくなりますが、
前後は開けますし、さらに裾を持てば、制約はほぼ無くなります。
…と「浴衣でも、ハンディは実際にはさほどないじゃん♪」とウキウキと検証を進めていたら、
浴衣の時は裸足だ!と気づいてしまいました。
これだと「草履や下駄を脱いで走って逃げよう!」は無理があるけど、
一般女性が浴衣を着るのはお祭りや花火大会、
金沢や京都などのような観光地でのことで、
周りには人が多く、
声を出せば人に届きやすい状況が考えられるので、
いかに周りに気づいてもらうかを考えることが重要です。
浴衣や和装で騒いだり大声を出したり持ち物を投げたりすれば
普段着よりも目立ちそう♪
2、女性の不安や、その他、和装のメリット・デメリットなど
メリット?になるかどうかはわからないけれど、
和装は、全てを脱がすのは容易ではないですね^^;;
一番上の帯が取れても、浴衣自体がハラリと脱げてしまうわけではなく(帯はむしろ飾り的役割)、
帯の下で紐などでしっかりとめていますし、
それらを解くのはボタンやファスナーより手間がかかります。
普段は持ち歩かない小物やアクセサリーを身にまとっていることもあるので、
それを思い出せると安心材料になって、
堂々とした立ち居振る舞いができそうです。
例えば、和装時は髪型を変える女性が多く、
かんざしまでは使わないとしても安全ピンくらいは(ショートでも)使います。
この写真でもピンが見えます。
襟元は、うちわでさりげなく防御もできます。
そうそう、襟元といえば、
男性が右側に来ると不安な女性もいるかと思うので
ポジションは常に自分から取っちゃうといいかもね。
襟首は洋装より開くけど、
背中側には帯があり、背後からは洋装時ほどの密着はしにくいです。
わきの下は女性の浴衣ではけっこう開きがあり、
横や後ろから手を入れやすそうにも思えるのですが、
実はこの写真を撮るためには、腕をめっちゃ頑張って上げてもらっています。
通常は和装ならありえない姿勢…。
そもそもの和装の作法として、脇は開けないものなので^^;;
振る舞い自体が普段とは変わるかなと思います。
(かつ、動かそうと思えば実は動かせる)
そう、人の気持ちは服装でも変わり、
気持ちが変わると、振る舞いや表情、姿勢なども普段とは変わります!
これを最大のメリットとしてしまいましょう。
「私は今、岩下志麻!」と思ってみるとか(←北島マヤですか
3、「和装(浴衣)の時にはどうしたら?」への返答ポイントの整理
友人に実際に浴衣を着てもらって、実際に検証してみてわかったのは、
洋装の時と同じことでした。
「〜になると、もう何も出来ないのではないだろうか」
最大のハードルはいつも、私たちのそうした思い込みそのものなのね…。
和装でも、想像以上に実際は動けましたし(普段とちがう服だから動きにくく感じやすいだけ)、
メリットもたくさんありました。
ただ、
たとえば、料亭の女将さんをなさっている知人の話によると、
和装の彼女に良からぬ下品な振る舞いをする男性客は少なからずいるそうで、
イヤなことをされてしまうと
(思い込みが、ではなく)
自分が体験した事実やそれにまつわる気持ちが、
今後の自分のハードルになることも残念ながら多々あります。
思い込みも、過去の体験や気持ちも、
『今、目の前に存在するものではない』ので、
困った状況におちいっている自分に、
今、私は何をしてあげられるだろうか?
そんな風に、
自分にやさしいセルフケアや関わりを持ちながら、
今できることに目を向けるためのエネルギーを取り戻せたらいいですよね。
それさえできれば
どんなときでもきっと大丈夫。道はできる。
浴衣でのセルフディフェンスの検証で改めてそう思いました。