こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。
今日はこんなご質問をいただきました。
……………………………………………………………………
下半身を露出してきた不審者には、
子どもはどう対応するのがベストなのでしょうか
……………………………………………………………………
ご質問をありがとうございます。
このご質問は、防犯パトロールなどのご活動をなさる方からも時々いただきます。
手順は以下になります。
ポイント②
質問の奥の『気持ち』と、そう感じた『きっかけ』を把握する
ポイント③
大人が考えてもとっさにはわからない問いには『正解はない』。
自分にとって(その子にとって)《これはいい!!》と思える発想や方法がベストな答え。
もし講座中での質問なら、私はまずは、質問者さんに、以下のようにお尋ねします。
「お子様からそのように聞かれたのでしょうか?」
ポイント①
『誰の』質問なのかを明確にする
最適な答えを出すには、『誰が発した』質問なのかを明確にする必要があります。
質問って、言葉通りの質問のこともあれば、言葉の奥に本当に聞きたいことを内包していることもあって、
『本当に聞きたいこと』は、質問の主が誰なのかを見定めないと探しようがないからです。
子どもから聞かれたわけじゃないけれど…というお返事が来ることもありますし、
そうなんです、うちの子がそれを聞いてきたんですが、その時にはうまく答えられなくて…っていうこともあります。
今回メールでご質問をくださったのはお子様のいらっしゃるお母様で、
『もし子どもからそう聞かれた時に、どう答えたらいいのかの備えとして、知っておきたい』とのことでした。
もし、皆様がお子様からそのように聞かれたら、
お子様に、ぜひ同じようにしてください。
誰の質問なのかを、お母様からお子様に確認するのです。
とは言え、
「それはあなた自身の質問? それとも、お友達からそう聞かれたのをお母さんに聞いてるの?」
と問いただすみたいになるのは
さすがにちょっと…(苦笑)でしょうから、
「どしたー? 何かあった?(^-^)」みたいな返しかたがおすすめです。
ポイント②
質問の奥の『気持ち』と、そう感じた『きっかけ』を把握する
「どしたー? 何かあった?(^-^)」と聞かれたお子さんは
その時に話したいことや知りたいことを話してくれるかと思います。
本人がそうした目にあったのかもしれないし、
お友達からそうした話を聞いて驚いたのかもしれないし、
学校で先生が子どもたちへの注意喚起として不審者情報を話したのかもしれません。
子どもからさらに話してもらうと、
何がきっかけでその話をしたくなったのかと、
どんな気持ちでその質問をしてきたのか、が、見えてきます。
その点で、「どしたー? なんかあった?(^-^)」は
質問者が誰なのかもわかるし、
きっかけも掴みやすく、
一石二鳥でユースフルな問いかえしです♪
質問への答えって、
質問者の訴えたい事柄や気持ちにフィットすることが大事ですよね。
きっかけや気持ちを理解して応えてもらえると、人は、うれしい。
質問の奥の『気持ち』と、そう感じた『きっかけ』。
親御さんなら、我が子に関してそのふたつがわかるだけで、
ああ、うちの子がこういう場合にはこう答えたらいいだろうな…と直感的にわかることもあるかも。
* * *
子どもさんが具体的な対処方法を知りたいと考えていたり、
そうした不審者情報に対して親御さん自身も不安で、何かをして不安を払拭したいと考えているときには、
具体的な対処方法も考えたいところですよね。
セルフディフェンスで解決策を探すときは、
これさえ押さえておけばOK!!
ポイント③
大人が考えてもとっさにはわからない問いには『正解はない』。
自分にとって(その子にとって)《これはいい!!》と思える発想や方法がベストな答え。
すぐには答えの出せない問いってたくさんあります。
生きている間に、人は何度も、壁にぶち当たります。
その都度、直感的対応で突破したり、悩んで考えたり。
人生は子どもも大人も、
その繰り返しなのかな。
そして、単純に言って、危険が目前に迫っているそのときに、
大人が考えても瞬時には答えに迷うような問いなら
そもそもその問いには、正解なんてない。
もしかしたら、詳しく考察していけば、状況や場面ごとに、
こういうときはこうで、こういう時には…という、より良い答えはあるのかも、と思いますが、
護身術って、とっさに出すアイデアでとっさに行動することで実現するので、
よ〜〜〜〜く考えて出した答えというのは、
現場でのその時にはあり得ません。
不審者に露出されるのって、
街中を歩いていて知らない人から突然に「1+1は?」って聞かれるようなもので、
その対応には、
・相手にしない
・「どうしてそんなことを私に?」と聞いてみる
・無言でただ見つめ返して、相手の次の出方を観察する
・「困りますね」と言って立ち去る
・他の人にどうぞ。と言う。
・「どしたー? 何かあった?(^-^)」と返す(笑)
など、どんな対応でもアリだと思います。
ただ、強いて言えば、
セルフディフェンスの観点からは、
以下ふたつがポイントです。
★自分で自分を殺さない
→心身のダメージが最小限で済む(気持ちに沿っている行動や手段であり、なおかつ、体を痛めない)
不必要な我慢や忍耐を自分で自分に強いない
★それをする自分をイメージするとロックな気分が盛り上がる
→知恵や身体能力などで得意なことが活かせる
未知なことでも、やってみたい!とワクワクしてくる
講座で私がご質問をもらう時も、
上記2点をポイントにしながら、最初に答えの候補を複数ご本人から出していただいて、
一緒に考えながら徐々に絞り込む…みたいな
思考プロセスを辿ります。
ポイント②で『気持ち』や『きっかけ』を把握しておいたことがここで効いて来ます。
(このことの意味は、実際にやってみるとわかりますので、ぜひ!)
いきなりポイント③に来るのではないのがミソです!
…と、ここまでを「なるほど!」と思えたとしても、
子どもの言葉を受け止めて、子どもと一緒に答えを見つけていくに当たって、
何をどのようにすれば、上記の★印のふたつのポイントをおさえることになるのかが、
最初はよくわからないかもしれませんよね。
毎回読んでくださってありがとうございます。