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セルフディフェンス全般

飲食店で客から性的嫌がらせを受けた女性の対応が素敵

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。

今朝、facebookのトロントWen-Doグループで
ある動画が投稿されていました。


どんな動画かというと。
飲食店に勤める女性が、お客(男性)に呼ばれて行ってみると、
客がチップ?を女性の胸に入れようとする?もので、
女性は、触られた瞬間に一分の躊躇なく猛抗します。
(*正しい漢字は『猛攻』です。『猛抗』という熟語は多分ありません ^^
  攻撃ではなくて抵抗なので、『猛抗』と書いてみました)


ほんの50秒強の動画です。
以下の記事に掲載されています。


私は「この女性、すごい!!」と思ったのだけれど、
日本人は特に、性別に関わらず、これを見ての正直な反応は色々かも…と思いました。


  *  *  *  *


先日、5月23日に、新大阪でWen-Doがありました。
そのときに、
《毅然と「ノー」が言えるようになりたいので、そのポイントも学べたら》とおっしゃってくださったかたがいました。


「ノー」の言い方について学ぶ際には、
身体的要素(腕を掴まれるなど)がないほうが口頭対応のポイントを整理しやすくなるので、
『ボディタッチはお互いにしません』という前提で、あくまでも言葉のやりとりだけで学びます。


それをやったら、さらなるナイスなご質問をいただきました。


《口頭対応のポイントはよくわかったのですが、
 実際の事態は、相手が手を掴んでくることとかもありますよね。
 あと、言葉がけも、優しい感じで言ってこられることもあれば、
 いかにも脅しをかけて…みたいな。色々あるかと思うのです。
 それに対しての、こちらの、基準みたいなものってどんなもので、
 何をすればいいのかなという気持ちになってきました。》


私は最初、

「その基準は…、相手の言動に、自分がどこまで持ちこたえられそうか、
 たえられそうかどうか、です。
 ああ、もうこれ以上は無理、と自分が思った瞬間に、
 自分が出来ることを組み合わせて
 自分にとってベストな対応を作る、ということになるかな」

と言ってしまったのだけれど、


私の返答を聞く質問者さんの表情を見て、抽象的すぎだったな…(^^;; と反省。



【自分がここまでなら持ちこたえることができて、この一線以上は無理】との見極めは、
普段から様々な場面でそうした意識でいないと、急には難しいのかもしれないし、

【出来ることを組み合わせてベストな対応を作る】のは、
各方法に慣れて使いこなせるようになってからの話でした…。



何か【サンプル(一例)】があれば、
それと比較しながら、自分だったらどうかな?と考えやすくなるので、


【言葉としては荒くないのだけれども、
 強引に腕を掴んできて離さない人を相手にどうするか】のロールプレイを行い、
判断基準をサンプルとして抽出し、お返事に替えました。


そのときの、
「こんな展開になったら、
 この時点で、こう判断して、こうするのはという方法ではいかがでしょうか(*^^*)?!
 (いつ)  (どんな論理で) (何をするか)     」と
私が参加者さんに示した対応例は、


自分でも残念ながら、上のURLで見られる動画とは似ても似つかないものです。



日本の女性参加者さんに一番無難に納得していただけそうで、
ドン引きされる可能性が極力低く、
動作や対応として見てわかりやすくシンプルで、
法的にも無難(過剰防衛とされる可能性が低いもの)なものを選ぶと、


動画のような対応例は、
日本のWen-Doでサンプルとして出して推奨するのは難しいのが残念です。



実はカナダでのWen-Doなら、動画そのもののような対応も推奨されます。
そのための実技練習の時間もあるくらい!(^-^)



というのも、あちらでは、
口頭での性的いやがらせは「セクシュアル・ハラスメント」で、
身体的接触が少しでもあればそれは「セクシュアル・アサルト(性暴力)」だと
されており、


Wen-Doのような団体等は、その意識啓発も含めて、
『少しでもボディタッチがあればそれは『性的いやがらせ』ではなく『性暴力』。
 タッチの軽重にかかわらず、身体的な防衛行為をとってOK』と伝えることが可能な状況があるから。


日本はその点ではまだまだ、です。
身体接触があれば性暴力とされるどころか、
強かんとしての被害を認められるかどうかですら、要件がありすぎです。


ですので、日本のWen-Doで、動画のような対応を推奨することは
女性に『過剰防衛』のリスクを負わせないためにもありません(←表向きは)。


でも、それを、やっちゃダメだと考えているわけではないし、
過剰防衛とされるなら、そっちのほうが本当はおかしい。

皆が、いざというときにためらわずに自分のための行動が選択でき、
そうした人が不利益を被ることがなく、
また、社会的にも責められることがない、そうした状況整備や意識醸成が進めばいいな。



  *  *  *  *



話を動画のことに戻すと。色々と「はぁ…」と考えさせられました。


だいたい、この動画の加害者男性、とんでもないよね。
女性が最初に反撃した時点で即やめればまだいいものを、


目にものを見せてやる!と思ったのかどうかわかりませんが、
立ち去ろうとする彼女の背後にわざわざ迫って
彼女のヒップをあんな風に触る、っていうのがもう…。
女性(彼女)を見下してる感が、ありありと。わかりやすすぎる。


お店の、おそらく店員仲間なのだろうなと思われる男性たちも、
誰一人として彼女にかけよる人はいません。


皆が揃って加害者男性にかけよるって…。


店員が客にかけよるのは当然だ、と考える向きもありそうだけれど、


『店員という役割意識でとりあえず客を優先して客にかけよったのだ』と言うほど
接遇や教育が徹底した店なのであれば、


『上司(店長、同僚)としての役割意識を持って彼女を即指導する(フリをする)』人も
いそうなものですが。
でも、そういう人はいません。


そうするフリをして女性に近寄り、小声で労わりつつも、
客の怒りを鎮め、店の利益とそこで働く皆のために、ことなきを得るように
『チームを組んで』対応することも、
やろうと思えば(そうした意識さえあれば)可能ですし、
実際、そういう形で実は同僚や仕事仲間が私をかばってくれた、という話も聞きます。
事例はちゃんとあるのです。


この動画では誰も彼女に声をかけません。
彼女の対応自体はすごい!と思ったのだけれど、
ちょっと見ていて悲しくなるなあ…。


あの店の皆の意識が、普段から加害者男性寄りなもので、
あの店全体に、女性蔑視的な空気があるから、
あの店の客はあの店でああした行為に及ぶことができちゃったのかも。


あの女性は、日頃から様々な抑圧をあの職場で感じていて、
あの瞬間に「もう無理!」となって、自分を表現したのかも。


そして、そういう職場や店が、実際にこの世の中にあるのは、
世の中にそういう空気がまだあるから。


新大阪のWen-Doを、ライフコーチというお仕事のかたが関心を持って開催してくださり、
そこにさまざまな属性の人が集ってくださったように、
いろんな人で、さまざまな形で、取り組みが進むように!って思います。


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by selfdefence | 2015-05-26 12:10 | セルフディフェンス全般

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