こんにちは。
昨日、
「『おたがいさま』は互いを尊重するコミュニケーションと言える?」という題で書いたものを読んでくださった(のであろう)かたから、
HPのフォームよりご質問をいただきました。
ご記入のメールアドレスにお返事したらエラーになってしまいましたよう〜〜。
こちらで書かせていただきます。いつかご覧になっていただけるかな?(^^)
ご質問は、
怒ると叱るはどうでしょうか?
怒るは暴力的な関わり度合いの危険度が高く、
叱るは危険度が低いと言えるかどうか、ということをお尋ねくださっているのかなあ…。
真意がわからないのでズレた内容になっていたらゴメンナサイ。
* * * * *
私にとっては「怒る」も「叱る」も大差はないように思える(笑)ので、
「怒るでも叱るでもない関わりかたを増やす」道を選ぶ、っていう発想はお気持ちに添いませんか?と
提案してみたい気持ちです(*^^*)。
怒るでも叱るでもない関わりかたというのは、
たとえば、
・ただ伝える
(例えば「この機械はこう使わないと危ないんだよ」とか。
「私はそれは嫌いだから私にそれをするのはやめて」とか)
・相手の気持ちや意見を聞く(「何を思ってそうしようとしたの?」)
・何かに困っていないかどうかを聞いて、一緒に考える
(相手が約束や決まりを守れない様子なら、
そうしたくてもできなくて相手も困っているのかも)
・(聞いた上で必要なら)話し合う、一緒に考える
などなど。
「怒る」でも「叱る」でもない関わりかたのバリエーションが持てるようになればなるほど、
怒ると叱るの違いを意識する必要がなくなるのではないかな?と思います。
* * * * *
Wen-Doのトレーニングの一環として私がトロントに行き、
現地でのワークショップに参加したとき。
ワークショップはもちろん英語で行われ、参加者もカナダ人女性。
そのなかにいて私は流暢に英語が話せるわけではありません。
けれども、ワークショップの開始時に
メイン講師は私を「この女性は日本から来ているインストラクターよ」と
紹介してくれたので、
参加の皆さんは、私をインストラクターとして見る、という状況がありました。
そのときに、講座中、ちょっとふざけたようなことをしがちな人がいました。
その人の近くでワークショップを受けている人は、
『インストラクターがあの人たちを注意してくれたらいいのに』と期待しているかのような感じです。
私でなくても、英語の話せるインストラクターが対応すればいいのですが、
状況によっては、私がその人たちの近くに位置するときには、私が何か介入をしなくてはならないかもしれません。
なんせ、講座は丸2日間、15時間のコースでした。
そのことを不安に思って、休憩時間に私は、
メイン講師であり私の師でもある女性に、
「ちょっとふざけがちな人たちがいたじゃない?
何か危なそうな場面に気づいたら、なんと言えばいいかな?
英語がうまく出ないから、私ではうまい介入はできない気がする」と尋ねました。
彼女が私に答えたのはこうです。
「あら。気を楽にして(笑)。
ただ伝えればいいのよ。私達がするのは常に『伝わるように伝え続ける』ことだけ」
ああ、そうか。伝わるように伝え続ける。か。
なるほど、とは思ったけれど、さらに聞きました。
具体的には、何と言えばいい?
私の英語力で私がすぐに使える適切な単語とか、何かない?
と重ねて聞いたら、
「Just tell women "No" firmly if you don't want it. And Smile.
Or, Just say "Oh,You are doing so well. Keep practice." 」
(してほしくないことをしてる人たちがいたら、ただ毅然と「やめて」と伝えるの。笑顔でよ。
それか「いい感じですね! その調子で練習を続けてください」かな)
と、ニコッと言われました。
ああ、そうか。
人と愛好の気持ちで関わろうとするときには
『あなたに私はちゃんと目を向けていますよ』ということを伝わるように示せば、
言葉はNoでもGood Job!でも、どっちでもいいのか。
もちろんそれは一時的な関わりだったり、初期対応の基本だったりなので、
慣れ親しんだ相手や家族、膠着状態にある関係をときほぐすときには
別のツールも必要になるのでしょうけれど、
基本はそこか、と思えたその彼女の返答は、今でも印象的で強く残っています。
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