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心的外傷後の成長(post traumatic growth)

大雪でのさまざまな状況が気がかりです。
私の実家も群馬県前橋市にあり、ネットでいろんな写真を見かけています。

本当にこういうときって祈る以外に何もできないのだな。
じゃあ、こういうときのために普段何をすべきなのだろう?

…。
けどやはり、普段は普段やるべきことをやっておくしかないよね。
普段、災害時や非常時用のことばかりやっても仕方ないんだもの。


ということで気持ちを切り替えたところで発見したTED動画♪


ゲーマーの女性が話しているもので、
タイトルは「ゲームで10年長生きしましょう」なのですが、

意外なことに、なんとこの動画は、
『心的外傷後の成長=PTG(Post Traumatic Growth)』に関連するお話でした☆

「心の傷とわたしらしさ」の講座でも扱っている『心的外傷後の成長』。
(ちなみに19日水曜日にやりますよ! 良かったら今からでも来てね)

心的外傷後ストレス障害の概念に照らし合わせるようにして見出されたものです。
心的外傷(トラウマ)がもたらすのはストレス障害だけではなく、
成長(Growth)と呼べるような、前向きで発展的な変容もあるのだ、と。


TED動画でこの話をする女性は、
「できれば心的外傷経験なくして、PTGが得られたらいいですよね?
 その方法があるのです」と語ります。

心的外傷体験なしで心的外傷後の成長とはどういう意味かというと。


女性は、脳挫傷を経験し、それがきっかけでPTSD症状や自殺念慮に襲われるようになりました。
なにをどうやっても死を囁く声が離れない。

そこで彼女はゲームを作ります。
ゲームをすると、少しだけ、その声と距離を取ることができるからです。
もちろん、脳挫傷がもたらす身体的症状が消えるわけではないのですが、
「死にたい。私など死ぬべきなのだ」という思いは、ゲームをすると、軽減されるのです。


トラウマをバネにして生きることができる人は、
トラウマ体験を経たことで、

・本当の自分がよくわかった
・家族や友人とより親密な時間を持てるようになった
・優先順位のつけかたが変わり、幸せの追求をためらわなくなった
・人生の意味や目的が見出せるようになった
・自分の夢や目標に専念することができるようになった

と語っており、
ゲーム心理学でも、ゲームがPTGを促す役割を果たすことが知られているそうです。


PTGはトラウマティックな体験からの4種の回復力と密接にかかわっていて、
それらは毎日少しずつのトレーニングによって鍛えることが出来るのです、と彼女は続けます。

4つの回復力をトレーニングすると心身の健康度がアップして、
寿命が10年延びると(タイトルはそこから来ています)。

トークは19分強あり、
最後のほうで、その4種の回復力の紹介と、
それを鍛えるトレーニングを実際に彼女が『ゲーム』として紹介します
(会場はかなり和やかな雰囲気になります ^^)。


4種の回復力は、聞いてしまえば「ああ、そうだろうな。なるほどね」という感じで、
へえ〜!とか、なーるほど!! というかんじは私にはなかったのですが、

面白いのは彼女が紹介する(ゲーム要素としての)その鍛え方☆

こちらは、へぇ〜♪ なーるほど☆  です。

それについては、文章で説明するのは野暮なので、
ぜひ時間を作ってご覧になってみてください。
*画面の右下のほうで Japaneseを選ぶと日本語字幕が表示できます。

「ゲームで10年長生きしましょう」

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by selfdefence | 2014-02-17 22:50

ふくだゆいです。自己表現や思考スキル、日本語の講師です。20年以上前のある日、声をあげたら、『蓋』が開いたんです。びっくりでした。蓋の存在にすら気づいていなかったので。以来、困ったときには探すようになりました。どんな声でどんな蓋を外したらいいのだろう?と。基本閉じていてひとりの時間が好きな私でも、声探しに助けが欲しくなることがあります。声探しの場を求める人と繋がれたら嬉しいです。


by selfdefence