愛知県での女性殺害の事件で胸を痛めていらっしゃる方は多いかと思います。
それに関する報道で「頸部圧迫による窒息死」という言葉が出てきました。
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Wen-Doの短時間講座では、首に手をかけられたときの外しかたを皆で体験します。
そのとき、私を含めてほとんどのインストラクターや講師は
「こうなっていると…気道が塞がれているので/圧迫されるので…」
という説明をしているかなと思います。
実はあの説明は、受講の皆さんにわかりやすくなるように、細部を端折っています。
正確には、首に手をかけられているとき、
というわけで、
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話が飛ぶように感じられるかもしれませんが、ここで心肺蘇生の話題を。
人がなんらかの傷病で意識がなくて呼吸もない…となったときに
心肺蘇生をして救急手当てをしましょう…は、消防署や赤十字等の救急法等で伝えられていますよね。
救急法に参加したことがない人でも、ドラマ等の影響もあって、
なんとなくでも
人が危険な状態になったら、胸部をバクンバクンと繰り返し圧迫して、
いわゆる心臓マッサージ(胸骨圧迫)をして助けるのだな!とイメージしているかと思います。
なぜ、呼吸が止まっている人に、胸骨圧迫が必要なのでしょう?
胸骨圧迫って、心臓を動かすためのものじゃないの?
なのに、呼吸がないときに即それを始めるって…なぜ?
と不思議に思う人はいないでしょうか。
呼吸が大切なのは、人の体内に酸素を取り入れ細胞に送り届けるためで、
脳に届く酸素も、血液に乗って運ばれます。
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そんなことを頭に入れた上で、首に手をかけられた状態を考えてみると。
首に手をかけられたとき、気道が塞がれているかいないかも重要なのだけれど、
報道などで、気道閉塞による窒息死、という言い方ではなく
ここに書いた説明や、気道だけではなく頸部動脈の圧迫も意識しての首絞めの外しかたは、