女性のためのセルフディフェンス
Wen-Doインストラクターの福多唯です。
年末年始の合間を見ながら、
Wen-Doの講師トレーニングのテキストに入れる予定の
『女性に対する暴力 レクチャーマニュアル』を仕上げました♪
といっても、講師トレーニングに参加してくださる女性のため…というよりは、
自分自身のために作った感が大きく、
頭の中が整理されたスッキリ感と充足感〜〜!
Wen-Doは《女性に対する暴力から女性が自分自身を護る》ために役立つ情報を
身体動作を中心にしながらトータルで学ぶためのプログラムです。
護身術講座として紹介されることが多く、
参加者さんたちも護身のスキルを学ぶことを期待してきてくださるので、
90分〜3時間講座ですと、メイン部分は身体実技になりますが、
いただくご質問には、実際にはかなり幅があります。
身体動作の質問ならある意味簡単でいいのに…と思うのだけど(←そんなこと思ってるの? 笑)
そうは行きません(笑)。
ご質問は、ハラスメント(いやがらせ、セクハラ、パワハラ)に関することだったり、
痴漢被害や痴漢冤罪問題に関することだったり、
性暴力についてだったり、性暴力犯罪での裁判に対しての憤りだったり、
DVについてだったり、法律についてだったり、警察のことや対応についてだったり、
子どもを母親としてどう護ればいいのか、という問いだったりしますし、
女性のための何らかの活動をしていらっしゃる方々ですと、
「『女性から男性へのDVもあるのに、それをとりあげずに、
男性から女性へのDVばかりを取り上げるのは、男女平等の観点からしても偏りがあり、
夫婦間での暴力というものの本質を見誤るだけなのではないか?』と主張する人に、
うまく応えられなかった。今もそのモヤモヤが残っている。福多さんなら何て言う?」
というようなお話が出ることも多々あります。(あるよねー)
トロントでのインストラクタートレーニングをお手伝いしたとき、
カナダのある研修生から、
「Wen-Doは大好きだし、講師になりたい!と思うけれども、
講座に参加者として出ていると、あまりにもいろんな質問が出るから、
もし私がああいう質問やコメントをされたら…と思うと不安でたまらない。
勉強しなくちゃいけないことが多すぎる(泣)」とのお気持ちを聞いたこともありました。
うん、確かに。そのお気持ちはわかる。
…と思いながらも、さほど何も言えなかった私(だって英語なんだもん!←日本語なら言えるのか?)。
でも、Wen-Do講師の専門性ってどこに見出すべきなんだろう?と考えてみたときに、
《女性に対するあらゆる暴力についてオールマイティに知り尽くしていないといけないのではないか》というようなプレッシャーのために、
せっかくWen-Do(の理念や女性へのアプローチ、身体動作等)を身につけた女性が、
Wen-Doの伝え手になるのを諦めちゃうとしたら
それはすごーーーくもったいないです。
Wen-Doの講師として抑えておくべきポイント、
私達が大切にするべき私達の特性=専門性の本質って、なんだろう?と、
そこをわかりやすくできれば、講師トレーニングでのハードルは
かなり下がるんじゃないかな?と、ここのところ考えていました。
私が現時点で出した答えは、
Wen-Doは
『困難に思える事態を俯瞰して大局的にとらえ、
そこを脱する鍵をシンプルにわかりやすく女性に提供することで、
女性に爽快感をもたらすものである』ということ。
ですから、女性に対する様々な暴力や現状についても、
そのような視点や伝え方が出来れば、
つまり、大局的にとらえ、シンプルに、
爽快感を見出せる何かを伝えられたらいいのかなと思っています。
一般的な感覚では、女性を狙う強盗と女性を襲うレイプ事件は
被害者が同じく女性だとしても「強盗」「性犯罪」分けて認識されますし、
殴る蹴るの暴力と痴漢など性的行為は、全く別物と思う感覚のほうが大半を占めます。
ここに、例えば途上国の児童婚やFGMの話題(日本語で表記するとこのブログがセキュリティにかかって表示されにくくなりそうなので、FGMって何?と思う方はどうぞこちらへ)などが加わろうものなら、
ほとんどの人にとって、
「それは、大事なことだとは思うけど、外国の話だし…」
「そんな難しい話は私にはわからない」となっちゃいそうです。
女性への暴力防止のために活動を展開している人たちは、
上述したようなことを全てひと連なりにして捉えていますが、
一般にはその感覚はまだまだ共有されていません。
Wen-Doは、そこを少ーし、つなげることが出来るんじゃないかな、と思っています。
「護身を学びにいらした皆さんと共に、
今日は、私達女性が、どんな暴力に取り巻かれて暮らしているのか、
社会の現状はどうなっていて、どうしたら被害に合う女性を減らせるのかについても
一緒に考えていく時間をとりたいと思います」として、
女性に対する暴力全般について語れるのがWen-Doなので。
そして、一般的にはひと連なりに思いにくいそうした事態が、
実はひと連なりなんだ!ということが理由と共にわかると、
私達が目の前の不快な行為に対して抵抗を示すことの重みや尊さも、より一層実感でき、
多くの女性が勇気を出しやすくなる。
そう思っています。
本日仕上げたこのレクチャーマニュアルは、
女性に対する暴力としてきっかけにしやすい、「ハラスメント/性暴力/DV」を軸にして、
それぞれの特徴(=女性に対する暴力の特徴)や、
加害者・被害者像に関する思い込み、
被害を受けた女性がどんな窮地に立たされることが多いのか、
社会の女性に対する眼差しは現状ではどうなのか、
などをお伝えする内容になっています。
これを読みながら話せば90分弱の講演になります、というテキスト状態になっています。
↑要するに文字だらけですね(^^;;
図なども添えて、
一目みた状態でもわかるようにしたいなあ
(でも図式化とか表作成など、『抽象化』作業が私はすんごく苦手なので、
あまり期待しないでください…。できなかったらごめんなさい)
いずれにしても、講師トレーニングに参加の方にはトレーニングでお渡しします♪
★H25/2/17 ココロのお手当て大作戦 wendosd.exblog.jp/19388503/
★H25/3/3 ラビングプレゼンス一日体験 bit.ly/TObrVX
★H25/3/10 Wen-Do3時間入門講座 bit.ly/12qT2oW
*H25/3/16(土)や3/17(日) 群馬県や近く(関東、長野、新潟など)での講座を承ります。
Wen-Doを開催するきっかけを探っていたかた、新年度を迎える前のこの時期にぜひ♪
お気軽にご連絡ください。