最近の講座でいただいたご質問と、
それについての私の考え(どんなお返事をしたのか)を書いておきたいと思います。
Q
『後ろからの首絞めを外す』動作のときには、
やっぱり、「相手の腕を一気に振り払うぞ!」っていう意気込みで動くのがいいのでしょうか?
相手が見えないけど命にかかわる状況なので、
どんな心持ちでやればいいのかなあ…と思って。
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なるほど! 興味深いご質問をありがとうございます。
確かに、相手が背後で見えないときって、自分がどこに焦点を合わせたらいいのか、
ちょっと覚束ない感じがしやすいかもしれませんね。
まずはそこに気づいていらっしゃるということが、すんごいステキです。
そこに気づけていさえすれば、
あとは動作のちょっとしたコツを体験できれば、
どんな風にやったらいいかはすぐわかりますよ。大丈夫です。
「後ろから首を絞められた」という状況では、
『相手の腕を一気に振り払うぞ!』と、【相手に】焦点を合わせるよりも、
むしろ、【自分自身に】焦点を合わせるほうがいいかなと思います。
私達が自分を護るときには、常に、
加害者の腕力、握力、力、極端に言えば存在すらも一旦脇に置いて、
自分自身に焦点を合わせます。
自分の気持ち、どうしたいのか、
『自分がこれからどのように動作するのか』だけに集中するほうが、
『何が障害なのか』を意識しちゃうよりもうまく行きやすいです。
具体的には、後ろから首に手をかけられているこのポジションでは、
その首絞めや加害者の手からは一旦意識をそらしていただいて、
ご自身の《肩甲骨》と《腰のところの骨》を、捻れないように揃えて同時に、
斜め後ろに引くような気持ちで動くと、
期待するフォームで確実に力強く動きやすくなるかも。
ちょっと試しに、そんな気持ちで再度動作をなさってみます?
(*そこで、ご質問をくださった方の動きを拝見したところ、
上方にあげた肘を後ろに引くことに意識が行っていらしたように見えたので、
「準備としてこのフォームをとれてさえいれば、肘のことも忘れちゃっていいです。
上腕部の腕力で振り払っているわけではなくて、身体全体が振り向ききれれば外せるので、
肩甲骨と腰から行く感じ。
ちょっと肩甲骨と腰の2点を私、触ってもいいですか?
この2点をそのまま後ろに持って行って、最後の瞬間は真後ろを見ます☆」とやりました。)
ご質問くださったかたは
「ああ! ああ、ホントだ。なるほど。
相手を振り払うぞ!でやったときよりも、動きが小回りで軸が定まる感じになりましたー♪♪
これですね☆」と
ものすごく嬉しそうなご表情でした。
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後ろからの首絞めの外し方は、短時間講座ですと流れによっては入ったり入らなかったりします。
ですので、何回かWen-Doにご参加下さっている方だとしても、
時間がたつと忘れちゃう人はけっこういらっしゃいます(^-^)
大丈夫。君はひとりじゃない(笑)
忘れてしまえるのはハッピーなことですから、忘れてても全然構いません。
もし上述の説明で思い出せそうでしたら、
ぜひ復習時には、肩甲骨と腰を引く感じでどうぞ♪