カテゴリ:質問への回答( 35 )


2017年 01月 12日

「バウンダリーの理解が浅いと、どんなトラブルになりますか?」

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。


バウンダリー・ワークショップのことを気にかけてくださる方がいらして嬉しいです。

参加はできないので申し訳ないのですけど…と添えてくださった方がご質問をくださいました。
ご快諾をいただいてご質問とお返事を掲載します。


バウンダリーのワークが気になっています。
私はバウンダリーや境界について本当の理解ができていないからこそ、
色々なトラブルがあるのではないかという予感がしているのです。

でも、その予感が正しいのかすら、自分ではわかりません。
人から『これがいいよ』と勧められるものがあるとすぐにそんな気になり、
何から学べば良いのかがわからなくなります。

もしお差し支えがなかったら教えてください。
バウンダリーの理解が浅いと、事例として、どんなトラブルがあるのでしょうか。


参加せずに質問だけをして申し訳ありません。
本当は参加してこそ質問をする権利も持てるものと思っていますので、
もしそうであればそのようにおっしゃってください。
いつか機会を待ちたいと思います。



勇気を出してご質問をくださったのだなあ、ということと、
文面に私へのお心遣いが溢れていらして、とても嬉しい気持ちになりました。
ありがとうございます。

e0024978_15214867.jpg


バウンダリー感覚が身につくと物事に線を引けるようになり、『その課題や問題の主体は誰なのか?』を見出しやすくなるので、
困った時に回答を見つけやすくなります。

バウンダリー感覚を身につけよう、とすること自体が、自分に優しくすることになるとも思ってます。



どんなトラブルの事例があるか…で思い出すのは…。


私は以前に、依存症当事者の女性の自助グループ活動をしていて、
当時、当事者ではなさそうな人?から、問い合わせメールや電話をもらうことも度々ありました。


その中に、独特の共通性を持つ問い合わせがしばしばありました。


以下は実際のメールではなくて私が記憶から再現したサンプル。
特徴を抽出すると、こんな感じです↓



どちらに相談したものかわからず、問い合わせさせていただきました。

夜、ふと気がつくと、すごい勢いで隠れるようにして食べてしまっています。
娘は16歳です。
このままで良いのか、何か手立てを打つべきなのかがわかりません。

自助グループへの参加も考えています。

次回の集まりに参加したいのですが、よろしいでしょうか。
場所を教えていただけましたらと思います。 日時だけ公開し、場所は『お問合せください』として活動していました。



上記のような訴えだと、どなたかが摂食障害でお困りなのだろうなということ「しか」わかりません。


・「夜、ふと気がつくと…」は誰?
・「すごい勢いで隠れるようにして食べてしまっている」のは誰?
・「自助グループへの参加を考えている」のは誰?
・「次回の集まりに参加したい」と考えているのは誰?
・自助グループに実際に足を運ぶことになるのは誰?
・問い合わせをしてきている人と『16歳の娘』の関係は?(娘と書いているから親なのかなとは思うけど…)



大人として、時に困難もある人生を生き抜くためには、


・私は目の前の出来事や人たちに対して、どんな立場の人間なのだろうか?

・この困難は、私が今なんとかしなければならない事柄だろうか?

・それとも他の人に任せてもOKなことだろうか?

・はたまた、時間の経過で変化や解消が期待できることだろうか?


それらに関しての整理整頓が必要です。


でないと、
仕事も、人間関係のアレコレも、どこからどこまでを自分の責任と捉えたら良いのかがわからなくなって、
人生が困難だらけになってしまうから。


バウンダリーの感覚が薄いと、
「その出来事の、主体は誰か」を考えずに物事を捉えるために、
何かを訴える時にも主語が省略されがちで、
必死で訴えても適切なサポートを得難くなります(私はそうでした)。


で、
「誰にも理解してもらえない!!」という虚しさにどんどん襲われて、
人も信頼出来なくなり、孤独で、自暴自棄にもなって、自分に優しくできなくなる。
私にとって一番の弊害(トラブル)はそこでした。



「その出来事の、主体は誰か」に意識を向けて、
「私の立場は?」を考えてみるようになるだけでも、


線が引きやすくなり、
自分が悩むべきことが限定されるので
自分に優しくすることにつながります(^-^)


これからも私も、学び続けて自分に優しく人にも優しくなりたいなと思っています。
(会えないとしても)これからもぜひ一緒に学び続けましょう。


そしてその間、学べる環境にお互いが居られるように、祈っています。
学べるって、ある意味贅沢なことですものね…


ご質問ありがとうございました。


________________________________________
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by selfdefence | 2017-01-12 15:21 | 質問への回答
2016年 11月 30日

答えに詰まったら問いの立て方を変えろ!

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。


昨日のブログ内容にお問い合わせをいただきました。

『ギャフンと言わせたい人への、あの、ひとつひとつ置いておくなどのアプローチを身につけるにはどんな手法を学んだら良いですか
 これ、と手法の名前程度で簡単に教えて頂けたらあとは自分で調べて勉強します。』
(*実際はもっと丁寧な長文でお尋ねくださいました)

ご多用な中でブログを読んで下さった上に、熱意あるお問い合わせまで。
ありがとうございます(*^^*)


  *  *  *


ご自身の怒りの処理に役立つ手法という意味なのか、対人援助のスキルとして学びたいのか、
どっちかな〜とか思いながら、
何を学ぶとあれが可能になるかを、考えてました。


何を学ぶとあれが可能になるのか…。


う〜〜〜ん???
「あれも役立ってるしこれも使ってるし、あれを学ばなかったらあのやり方は知らなかったし」となってしまう。


うまく答えが出せないときは、自分への問いの立て方自体を変えます。


   今回の質問者さんは、端的なヒントを求めている。
   『これをするためにはこれが必要で、それを学ぶには』みたいな詳細は省いていい、
    そういうことは自分で学びとります、とおっしゃっている。


   だとすると、私のお返事も、「これがいいですよ」みたいな端的な何かにしなくては。 
                           (以上、私の心の中での独り言)


「これがいいですよ」とか
「これが私には重要でした」とか
「ここは外せないですね」とか、の『これ・ここ』にあたるものを見つけたい。


そうやってたら、ちょっと答えがボワーンと浮かんできました。


連想ゲーム(昭和やわ…^^;;)の、モザイク画が徐々にクリアになっていくみたいなのの初期みたいな


e0024978_11064858.jpeg


   わ〜ん。どんな専用メガネをかければ、これがくっきり見えるようになるんやろ?!



と思った時に、わかった!!!


   問いを『何を(どんな手法を学べば?)』から『誰から(学べば?)』に変えればいいんや

e0024978_11070197.jpeg


そうなのです。私がボワーンと見ていたモザイク画(笑)のシルエットは
手法ではなくて、人でした。

e0024978_11071472.jpeg

(ってこれ人じゃないし!)


  *  *  *


『何を』で考えるとあれもこれもとなってしまったので
問いを立て直して、『誰から(学んだのか)』を考えてみたら、

私がああしたことを出来るようになってきたのはあの人たちのおかげだな…と思い浮かんできた人たちは皆、


『私に、愛を持って接してくれる人』でした


もうちょっと具体的にすると、

《『人は必ず良い答えを出せるものなのだ』とのビリーフと、
 他者とのバウンダリー感覚を持って、
 他者や私の気持ち・内側で起こることを穏やかに共に見てくれる人》。


私が気に入って続けている学びはどれも、そういう共通人物像の人たちによって継続されています。



  *  *  *


上記のようにお返事しました。その返答が相手のかたにとってヒントとして機能するといいなあ。
もしかしたら的外れかなあ? 


対面ではないやり取りに限界はつきもので、私自身はこの答えを得られて今回有意義だったので、ヨシとします。


ちなみに(ここからは講師になりたい人やトレーニング中の皆さん向きの余談?)


もらった質問について、問いの立て直しが必要なことは結構多いです。
私の主観では、講習中の質疑応答なら7割くらいかな。


例えば日常的にも「どうしたら〇〇が上手くできるの?」って聞かれて、
『何を使うと見た目が美しく仕上がるか?』の観点で返答することってありますよね。


Wen-DoのFAQでも「どうしたら、〜な時にも逃げられるようになりますか?」に


『《どこなら動く? 何が使える?》と考えてみるといいと思います。その観点では何か思いつきますか?」
とお返事すると、質問者さんの中でひとりでに解決することは多いです。


適切な答えを出すには適切な問いが必要で、講習講師や対人援助職の人は
自身でそれを出来るようになるといいなと思います。


ただ、そうなんですよ〜、それは正直、難しい。
だからこそ、答えたら最後に
「これで、ご質問への返答になっていそうでしょうか?」と加えて確認するように、私はしています。


あと、

一発で答えが命中ってことはなかなかなくそれは、狙わない方がいいと私は私に対して思っています(私は根が攻撃的なので 汗)。
だからこそ昨日書いた『ギャフンと言わせたい相手へのアサーティブな対応』のときにも、
ほわほわと、様々な角度からのご質問をご本人にさせていただいていたのでした。


色々聞かれるのって、一般的には楽しいことではなく、心的にも負荷がかかります。
言葉だけであろうと、『大事な部分に触れられる』っていうのは刺激に違いないし、時には痛みに気づいちゃうかもしれない。


そうした状況で「この人から聞かれるのはイヤではないし、聞かれたら考えてみたくなる」と対話を歓迎してくださる状態にご本人がなるには、
尋ねるこちらに、手法よりもまず愛が要るな〜って、


私がそうした感覚を今持っているのは、異なる場でも、そのように私に接してくださる人があちこちにいて、
そうしてもらってきたからだな〜って思いました(^-^)




…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・

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by selfdefence | 2016-11-30 11:57 | 質問への回答
2016年 10月 24日

つけられているのかも…というときに

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。


10/22(土)の夜は神戸で、翌日23日(日)の午後は大阪の八尾市でWen-Doでした。
みなさま、大変お世話になりました☆

………………………………………………………………………

 もしかしたらつけられているのかも…っていう時に、
 つけられているのかどうなのかを知る方法は?

………………………………………………………………………

不安になった時には

(1)
・歩みを止めて
・深呼吸して
・後ろを振り向き、どんな人がいるのかを見ておきます

歩きながらチラチラっと後ろを振り向くくらいでは状況把握はしにくいので、
気になるなら、立ち止まって、目線だけではなく体ごと、
おへそごと振り向くように後ろを振り向いてあたりを見る方が福多は安心なのです。


(2)
その後、必要を感じたら/時間が許せば、
道路の反対側(逆車線側)に移動して歩いてみたり、
進行方向を180度逆にして、来た道を引き返すように歩いてみたりします。

曲がる方向が偶然一緒、という人はいるかもしれないけど、
来た道を180度引き返さなくてはならない何かがこちらと同じタイミングで生じる人は、そうそういません。

それでも後をついてくる人がいたら、「もしかして…」の用心の判断の目安にしやすいです。

または
コンビニなどがあれば入って、しばらく過ごす…なども一案ですよね♪(^-^)


   *  *  *


実は、講座でいただいた質問は、正確には、
『つけられているのかな…っていう時に、どうしたらいいかを知りたい』でした。


   何に焦点を当ててお返事するかのために、確認させてください(^-^)
   『つけられているかどうかの判別方法を知りたい』という方はどのくらいいらっしゃいますか?
   (何人かが手をあげる)ありがとうございます。
   じゃあ
   『つけられているかどうかはわからなくてもいいから、
  つけて来た相手から何かされそうになった瞬間に、どうしたらいいかを知りたい』という方はどのくらいいらっしゃいますか?


そう聞いたら、どちらにも手が上がったので、

(1)判別の私なりの方法(この記事で上述した方法)
(2)何かされかかった時の護身の方法(Wen-Doを使っての身体動作)
の順番でお答えしました。


(2)の身体動作練習まで終えたあと、
 『つけられているかどうかはわからなくてもいいから、
  つけて来た相手から何かされそうになった時にどうしたらいいかを知りたい』
に手をあげてくださった中のおひとりの女性が、


「何かされそうになった時にどうやって護身したら良いかがわかれば、
 『つけられているのかどうかを判別する方法はあるのだろうか?』という不安感も払拭されるのだろうと思う」
というようなことをおっしゃってくださって、

うんうん!!!ってうなずきがあちこちで♪ 


用心することももちろん大切だし、
いざという時にこうしてみよう!と言う方法を
ひとつでも持っていられるってことも、
自分を強くしてくれますね。



神戸をお世話してくださったのは、デイナーシングぐらんどさん。

八尾をお世話してくださったのは、NPO法人KARALINさん。
みなさま、ありがとうございました。



…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・

*11/11 豊田Wen-Do
*11/12 『バウンダリーって?』(金沢)
*11/13 金沢Wen-Do
*11/23 川崎Wen-Do
*11/26 Wen-Do Japan研修会(名古屋)
*12/10 本庄市Wen-Do
…など



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by selfdefence | 2016-10-24 17:56 | 質問への回答
2016年 10月 14日

まだ見つかっていない答えと出会う6つのステップ(『下半身を…』のご質問へのお答えの続き)

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。

昨日のご質問 ↓  の続きです。


ポイント①『誰の』質問なのかを明確にする
ポイント②質問の奥の『気持ち』と、そう感じた『きっかけ』を把握する
ポイント③大人が考えてもとっさにはわからない問いには『正解はない』。
    自分にとって(その子にとって)《これはいい!!》と思える発想や方法がベストな答え。


以上をポイントとして昨日記事を書いたら、それを読んでくださった質問者さんが公開直後に
「私の本当の疑問と思いがわかりました!!!」とご連絡をくださいました。
《そうだ! これは『私』の疑問なんだ!『私』はなぜこれを質問したくなったのだろう?》と思えたためですね、きっと。
すごいです! ありがとうございました。


今日は、まだ見つかっていない答えとの出会い方。
ポイント③の《これはいい!!》と思える発想や方法にたどり着く方法です。
問いの主体が、自分だとしても子どもや他者だとしてもほとんど同じです。



ここでは
【子どもから『もし不審者が…』の質問を受けたら、どのように子どもに対応したら良いか?】として
見ていきますね。


=====================================================================
以下の順番で考えて、答えを見つけます。

ステップ① 候補として思い浮かぶアイデアの言語化。「どうしたらいいかね〜。何か思いつく?」
    ② その候補の方法に対しての思いの明確化。「そう思うのはどんな理由で?」
    ③ 本人の思いを承認。         「なるほど! ●●って思うんだね♪」
    ④ 最重要なゴールを確認。       「最終的にはどうなりたい?」
    ⑤ 最善の方法の創造。         「××しつつも〜〜できる方法って何かあるかな?」
    ⑥一緒にやって、感想を言語化。
=====================================================================



① 候補として思い浮かぶアイデアの言語化。「どうしたらいいかね〜。何か思いつく?」
`````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````

課題解決にはアイデアが不可欠! まずはアイデアを言語化します。

「どうしたらいいかね〜。何か思いつく??」みたいな返しで
『子ども自身の次の発言を待つ心づもり』で、『子どもが言葉をつなげやすいような』返答をしてみましょう。
ちゃんとこちらが聞く姿勢で待てば、子どもでも大人でも、相手は話を続けてくれます。




② その候補の方法に対しての思いの明確化。「そう思うのはどんな理由で?」
``````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````
アイデアを言語化したら、
そのアイデアの下の本人なりのロジック・価値観・ビリーフ(信念)などを言語化します。

たとえば

『出してるソレを蹴飛ばして逃げてこようかなとも思うし、何も言わずに無視してくればそれでいいのかなぁって気もする』

なら、

「迷っているんだね。
 蹴飛ばしてこようと思うのはどんな理由で?(それについての返答を聞く)
 無視すればそれでいいのかなって思いもあるのは、どんな理由で?」

と、
各方法に対してのお子さんの思いを順番に聞きます。






③ 本人の思いを承認。 「なるほど! ●●って思うんだね♪」
`````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````
どんな気持ちが述べられたとしても承認の言葉をかけます。
『そう思う、そう感じる、そうした欲求を抱く』こと自体にはジャッジをしません。

常に賛同できる気持ちになれるとは限らないのだけど
聞いた側のこちらの気持ちは一旦置いて、まずは「なるほど! ●●って思うんだね♪」ということで
『そういう理由でさっきの案が出てきたんだね。わかったよ』というメッセージが伝わります。


・蹴飛ばす案の理由『だってムカつく!!』
・無視案の理由『見せるだけで何かしてくるわけじゃないなら、私が見なかったことにすればそれでいいのかな、って』


上記のような説明だったとしたら、

「そっかあ。ムカつく気持ちと、なかったことにしたい気持ちと。迷ってるんだね」みたいな対応になるかな。


聞いていると、
「ええーー! ムカつくのはわからなくもないけど、蹴るのはちょっと…」
「見なかったことに…って、そんな、うちの子が我慢して悪を野放しに終わるなんてそんなの許せない!」
など、
親には複雑な気持ちが出て来ることもあるかもしれないけど、それはまだちょっと置いておきます。




④ 最重要なゴールを確認。 「最終的にはどうなりたい?」
`````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````
ここで、護身の目的を確認して、目的を達成した時のゴールをイメージしておきます。

「そしたらアイデアには迷いがあるから一旦脇に置いておくとして、
 とにかくそういう不審者が突然現れたときに、最終的にあなたはどうなりたい?」

ということを尋ねます。

こちらの期待としては、《無事で家に帰ってくること》です。
そこは子どもさんの年齢に合わせて、親の方から言ってあげてもOKです。

小学生以上ならほとんどの人が自分でゴール設定をできると思います。
小学校中学年以上のかたには、私は「方法はまた後で考えるとして、とにかく外せない!って思うことはなに?」と聞くこともあります。





⑤ 最善の方法の創造。 「××しつつも〜〜できる方法って何かあるかな?」
`````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````
④で、例えば
『無事で帰りたい。けど、ムカついて納得がいかないと思う!』などの返答もあり得ます。

護身としては、無事に帰ってこれたらそれでOK。
でも本人は、それだけでは気がすまない と葛藤してますね。

もしもそんな展開になってきたら、最初の①と②でどんなアイデアと理由がでてきていたのかを思い出します。
紙に書くとわかりやすくてオススメです。

|〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 A.蹴る← A'. ムカつく気持ち         
                       
 B. 無視して帰宅← B'. 見なかったことにしたい
|〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『無事で帰りたいけど、ムカついて納得がいかないと思う!』と語るこの子にとって、怒りの処理は重要です。

逆に、『蹴る』という行為自体をしたいわけではなさそうですし、
見なかったことにしたいと本心から思っているわけでもなさそう。


A.(蹴る)とB'. (見なかったことにしたい)についての優先順位はこの子の中では低いのですから、
ならば…A'.とB.を掛け合わせてみると、発見があるかもしれません。


「無視して帰ってきつつ、ムカつく気持ちもなんとかできる方法って何かあるかな?」みたいな。


ステップ⑤ですることは、
ステップ④で確認したゴールを意識しつつ葛藤を解消して、最善の方法を生み出すこと。


また、ここでは親から子であっても「提案型」の言葉がけになります。
ここまで出て来た全ての言葉や案は子ども由来ですから。


  この辺りはTOCfEの「クラウド」を学んだことで私の中でも格段に整理されました。
  みなさんにもオススメです、TOCfE





⑥一緒にやって、感想を言語化。
`````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````````

「無視して帰ってきつつ、ムカつく気持ちは他でなんとかするのはどう?」に対して、

『う〜〜ん、…やっぱり無視はくやしいからイヤだな。
 っていうかー、無理矢理そういうものを見せられたことがめっちゃくやしいから、
 こっちも相手に「あっち向いてホイッ!」とかやってやりたくなってきた(笑)』。

と言ってくれた高校生が以前本当にいました(笑)。 


その時には、
「じゃあ、『…あっ!!!!!!!』とかあらぬ方向を指差しして、
 相手がそっちを見た瞬間に、しめしめ!と思いながら逃げるのはどう?!」と提案したら、

質問者の高校生は『キャハハハッ☆』と笑い、
近くのお友達とその場面を再現しつつやってみたりなんかして、盛り上がっていました☆


良かった。「めっちゃスッキリしたーー!」と言ってくださって。うん(笑)


真面目な話、思いついたその方法をやってみるってとっても大事です。
やってみると、その方法が自分にフィットするかどうかが理屈抜きでわかるから。


お子さんとも、是非是非、思いついた方法は一緒にやってくださいね!


そしてやってみての実感を言葉にすることも欠かさずに
これを続けることで「思いの言語化→言葉の組み合わせで思考→解決策を導く」ができるようになります。




=====================================================================
以上、悩み・葛藤に対処する6つのステップでした。ああ、長かった(笑い)


ステップ① 候補として思い浮かぶアイデアの言語化。「どうしたらいいかね〜。何か思いつく?」
    ② その候補の方法に対しての思いの明確化。「そう思うのはどんな理由で?」
    ③ 本人の思いを承認。         「なるほど! ●●って思うんだね♪」
    ④ 最重要なゴールを確認。       「最終的にはどうなりたい?」
    ⑤ 最善の方法の創造。         「××しつつも〜〜できる方法って何かあるかな?」
    ⑥一緒にやって、感想を言語化。

=====================================================================


覚えるのが大変!って思ちゃったら、
①〜⑤は全て『相手に聞いて、相手の言葉で話してもらっている』ことに着目してください。

アドバイスしたり教えたりは不要です(^^)
ただ、相手に話してもらえるように…と意識して、対話するだけでいいのです。


お子さんと護身について考えて対話することが
皆様のセルフディフェンスの力を伸ばすことに役立ちますように!


長いものを毎回読んでくださってありがとうございます。
感想やフィードバックやさらに詳しく知りたいことがあったらいつでもご連絡ください。


…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・

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by selfdefence | 2016-10-14 17:41 | 質問への回答
2016年 10月 13日

「下半身を露出してきた不審者には、子どもはどう対応するのがベストなのでしょうか」

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。

今日はこんなご質問をいただきました

……………………………………………………………………

 下半身を露出してきた不審者には、
 子どもはどう対応するのがベストなのでしょうか
……………………………………………………………………

ご質問をありがとうございます。
このご質問は、防犯パトロールなどのご活動をなさる方からも時々いただきます。

もし講座中での質問で、質問者さんとやりとりができるなら、私はまずは、以下のようにお尋ねします。

「お子様からそのように聞かれたのでしょうか?」

ポイント①
『誰の』質問なのかを明確にする


最適な答えを出すには、『誰が発した』質問なのかを明確にする必要があります。


質問って、言葉通りの質問のこともあれば、言葉の奥に本当に聞きたいことを内包していることもあって、
『本当に聞きたいことと、それへの答え』は、質問の主が誰なのかを見定めないと探しようがないからです。


今回メールでいただいたご質問をくださったのはお子様のいらっしゃるお母様でした。

もし、お子様からそのように聞かれたのだとしたら、
そうだとしても、

それは誰の質問なのかをお子様に確認するための問い返しをして、
それを通してさらに子どもさんの話を聴くと良いかなと思います。



とはいえ、
「それはあなた自身の質問? それとも、お友達からそう聞かれたのをお母さんに聞いてるの?」
みたいに問いただすのはさすがにちょっと…(笑)でしょうから、


「どしたー? 何かあった?(^-^)」みたいな返しかたがおすすめです。



ポイント②
質問の奥の『気持ち』と、そう感じた『きっかけ』を把握する


「どしたー? 何かあった?(^-^)」と聞かれたお子さんは、その時に話したいことや知りたいことを話してくれるかと思います。


本人がそうした目にあったのかもしれないし、

お友達からそうした話を聞いて驚いたのかもしれないし、

学校で先生が子どもたちへの注意喚起として不審者情報を話したのかもしれません。


子どもからさらに話してもらうと、
何がきっかけでその話をしたくなったのかと、
どんな気持ちでその質問をしてきたのか、が、見えてきます。


質問の奥の『気持ち』と、そう感じた『きっかけ』。
親御さんなら、我が子に関してそのふたつがわかるだけで、
ああ、うちの子がこういう場合には…と直感的にわかることもあるかも。


方法が直感的に浮かべば、
その内容がどんなものだとしても、とりあえずはその対応を伝えることでもOKかも、と思います。
露出した不審者が目の前にいるわけではないので(笑
「これでいいの?」とさほど考えなくても大丈夫です。


  *  *  *


子どもさんが具体的な対処方法を知りたいと考えていたり、
そうした不審者情報に対して親御さん自身も不安で、何かをして不安を払拭したいと考えているときには、
具体的な対処方法も考えたいところですよね。


セルフディフェンスの学びで解決策を見出す時、以下の発想が前提になります。


ポイント③
大人が考えてもとっさにはわからない問いには『正解はない』。
自分にとって(その子にとって)《これはいい!!》と思える発想や方法がベストな答え。


すぐには答えの出せない問いってたくさんありますよね。
生きている間には、人は何度も何度も壁にぶち当たるわけです。

その都度、直感的対応で突破したり、悩んで考えたり。
人生は子どもも大人も、その繰り返しなのかなって思います。

そして、単純に言って、
大人が考えても答えに迷うような問いなら
そもそもその問いには、正解なんてないと思う。


不審者に露出されるのって、
街中を歩いていて知らない人から突然に「1+1は?」って聞かれるようなものだと
私はイメージしていて、

その対応って、
・相手にしない
・「どうしてそんなことを私に?」と聞いてみる
・無言でただ見つめ返して、相手が次にどんなことをするのかを注意して観察する
・「私に聞かれても(出されても)困ります」と言って立ち去る
・「どしたー? 何かあった?(^-^)」と返す(笑)

など、どんな対応でもアリだと思います。


ただ、強いて言えば、私は、セルフディフェンスの観点から以下ふたつをポイントとして、
『思いつき』を点検し、『考えて出した答え』に練り上げるように心がけています。

★自分が損なわれない
  →心身のダメージが最小限で済む(気持ちに沿っていて、体を痛めない)
   自分を自分で殺さない(不必要な我慢や忍耐を自分で自分に強いない)
★自分の能力や活力の向上につながる
  →知恵や身体能力などで得意なことが活かせる
   それをする自分をイメージするとロックな気分が盛り上がる♪


自分が何かに困った時にも講座などでご質問をいただいた時にも、
上記2点をポイントにしながら、最初にいくつか答えの候補を出し、徐々に絞り込んで答えを選択します。


ポイント②で『気持ち』や『きっかけ』を把握しておいたことがここで効いて来ます。
いきなりポイント③に来るのではないのがミソです!


…と、ここまでを「なるほど!」と思えたとしても、

子どもの言葉を受け止めて、子どもと一緒に答えを見つけていくに当たって、
何をどのようにすれば、上記の★印のふたつのポイントをおさえることになるのかが、
最初はよくわからないかもしれませんよね。



毎回読んでくださってありがとうございます。


…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・

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*10/22 神戸Wen-Do
*10/23 八尾市 10代女子のためのWen-Do
*11/13 金沢Wen-Do
…など

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. .。.:*・゜☆ ほんとうの声を、伝わるように. .。.:*・゜☆

世界が変わる わたしのお守りWen-Do Japan
:公式サイト www.wendo-japan.com


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by selfdefence | 2016-10-13 17:10 | 質問への回答
2016年 08月 08日

すれ違う、その瞬間のための護身術?!〜大阪・八尾市での親子護身術(Wen-Do)

こんにちは。Wen-Do Japanの福多です。

8月6日に、大阪府八尾市での
母娘護身術講座を担当させていただきました。
開催は八尾市でご活動のWAKKA-GONBOさん。

「ご参加のかたにとってお得感の高い講座でお願いします」と
めっちゃ燃える期待の言葉。
おまかせください。喜んで。




講座が始まったら、早速あるかたが質問をくださいました。

======================
「道幅の広くない道路で、
 向こうから来る人とすれ違うしかないときに、
 どうしたら良いかを知りたい」。
======================

このご質問は各地でたくさんいただきます。

けれども「こうするといいですよ」という定型の方法や身体動作はありません。


なぜなら、『加害意図の有無が定かではない人物』への備えだから。


自分の不安にどう対処するか、が答えになります。


「何を一番不安に思っているのか」によって『私が』取るべき言動は変わる。
そこに気づければ、あとは早いです。



ある講座でのある人は、

『毎日ジョギングをしている。
 ジョギングのときはひとりだし手ぶらで、薄着。
 自分が非常に無防備な感じがする』。

そんな場合は、
何をどうしたら、無防備感の減少につながるかを考えます。

それは、ちょっとした仕草かもしれませんし、
ちょっとした何か
…たとえば、蛍光カラーのたすきみたいなもの…を身にまとうことでも
解消されるのかもしれません。

  *  *

ある講座でのある人は、
『必要な警戒や備えはしたいけれど、相手には悪意はないであろう可能性が高いから、
 自分がすることで、相手の気持ちを害したくない』。

そんな場合は、

1)相手の気持ちを害しそうだなと今イメージしているのはどんなやりかた?
2)それと正反対の方法(相手の気持ちを害さないであろう方法)ではどうか?
   →それが効果的と思えるならそれで解決。

  それでも、うーん…と思うときには、
  ↓
3)1も2も両極端でイマイチ…と感じているということなので、
  その中間の方法について考えて、やってみる

です。

……………

Wen-Doプログラムは、
「目の前の人物が私たちに加害行為を行おうとしてきたときに、
 どうしたら自分を護れるか」に焦点をあてたものなので、


『加害意図の有無が定かではない人物』への備えの方法は、
上記のようにもっともらしく書きましたが、
実はWen-Doでのやりかたではなく、私独自のものです。


他の講師のWen-Doでは、全く違う対応や答えの可能性も大です(^-^)
そこも楽しみにしていただきながら、
各地でのWen-Doを楽しんでいただけたら嬉しいです♪

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八尾での講座を終えてから、神戸に花火を見に行きました。
地元知人にご案内いただいて、ロープウェイで山頂から。
涼しくて空気も良くて、虫の音がして夜景も見えて、煙は来ず(笑)。
喘息の私にベストな環境でした。

…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・…・

Wen-Doが3000円から開催できます。詳しくはこちら

*ストレスから身を守るコーピング:8/20(土)
*ラビングプレゼンス:8/20(土)
*からだを聴く:9/10(土)
*磨こう☆傾聴と問いの力:9/10(土)
*9/22 川崎Wen-Do
*9/24 富士宮Wen-Do
*9/25 東京Wen-Do
…など

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. .。.:*・゜☆声への気づき、声との対話、声でのアクション. .。.:*・゜☆

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by selfdefence | 2016-08-08 16:56 | 質問への回答
2016年 03月 11日

境界意識を日常に落とし込んで使うって???

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。

刺激的な日々を過ごし、気づいてみたらもう3月!
桜の開花予想まで出ているではないですか(笑)。

2/20の金沢市、
2/27のあま市、
2/28の福井市、
3/2の大阪市、
3/2夜の大阪狭山市
3/3の新大阪、
3/6の金沢…と

各地で講座をお世話してくださった皆様と
ご参加くださった皆様に感謝です☆(←その割にはまとめてのお礼なのね

各講座の簡単なレビューを、Wen-Do Japanのサイト(「講座情報」で「終了」と文字が付いている記事)に
掲載しています(^-^)


  *  *  *  *

さて、
3/3の新大阪での「当事者の問題解決力を生かすかかわり」についての講座で、
Wen-Doが、暴力防止の基礎としている感覚や考え方を参加者さんとシェアしました。

根幹のひとつが「境界意識」


講座でも簡単には説明をするのですが、
3/3の参加者さんが超ナイスなご質問をしてくださいました。


「日常への落とし込みかたが、いまひとつイメージできないんです…」と。


たしかに! 一般的にはそうなっちゃいますよね。


いざというときに境界という概念を思い出して使えるといいですよね、と
講座でお伝えしているアレは、
『なんか雲行きがあやしいな〜』『悪い予感がする…』などの特定場面でのこととして
捉えられても当然で、


そうした不穏な兆候が何も迫っていないときにも
境界という概念や意識をするって、どういうことだろう???…となるのはうなずけます。


質問者さんには、


  日常のあらゆる場面で
  『これは私が口を出すべきことかな?』
  『これは私が手をだすべきことかな?』と常に考える、みたいな感じです。


とお返事をしたら、『ああ!! なるほど! わかりました』とのことでした。


けっこう私たちって、
口や手を出す権利がないようなことでも、
悪意なくというか気軽にというか、
思いやりのつもりだったり「親として」みたいな役割意識で、
口や手を出しちゃっていることがありますよね。


そうしちゃうってことは、そうされても気がつきにくくなるということなので、

普段からなるべく


  『これは私が口を出すべきことかな?』
  『これは私が手をだすべきことかな?』


と、一拍おいて考えるようにしている…つもりではあるのだけれど^^;;;;;;;;


ここは私にとって最も手ごわいところです。
20年近く暴力防止のことを学んできているはずなのに。とほほ。




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by selfdefence | 2016-03-11 16:30 | 質問への回答
2015年 07月 27日

入門ワークと体験会の違い

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。

7月26日(日)は、ダブルでWen-Doがありました。
午前はじっくり3時間近くの入門講座。
午後はさっくり1時間の体験会(こちらは『女性と子ども支援ネットワーク金沢』共催)。


今回、入門講座と体験会が同じ日になり、参加にかかる費用にえらく差があるので(笑)、
「内容は、なにがどう違うのでしょうか?」と尋ねてくださったかたがいらっしゃいました。

ほんとですよねー。なにがどう違うのでしょう(^^;;

聞かれて考えてみたところ、一番違うのは…


内容…というより、私の担当講座の場合は、
護身の動作やポイントを学ぶ際のそのプロセスかも。
(講師によっては、時間が多い講座と少ない講座では単純に技の数が違うよ、と
 なる人もいると思います。それは各自の教え方スタイルによります)


入門ワークショップの参加者さんには
私はなるべく、やったことについては「習得して」お帰りになっていただきたいので、
問いかけの言葉を意図的に多用します。

『私たちに加害行為をしようとする人が目の前の、この距離に迫ってきているとして、
 相手の体がこの至近距離にあって、顔がこのあたりにあるとしたら、
 みなさんだったら、どんな抵抗をしたくなりそうでしょうか?』

すると、こうしたくなるかも、思わずこうするかもしれない などのお返事があがります。

例えば「顔面にパンチとか…?」と言う人がいたら、

『顔面にパンチ! なるほど!
 相手の顔面のどのあたりにあてると良さそうな気がします?』

とさらに問いかけると、それにもたいていはなんらかのお返事をいただけます。
例えば、
「目とか、かな?」と言う人がいたり
「あご?」
「鼻ですか?」
「頭…?」などなど。

そしたら、

『目ですか! なるほど!!
 目が良さそうだなとお考えになったのは、
 目に反撃をすることで、加害者が、どんな風にピンチになりそうだからなんだろう? 
 きっとイメージがおありだろうと思うので、そのイメージを教えていただいていいですか?』

とまたまた問いかけ。演技派なかたにはここで演技していただくと場が笑いに包まれて和やかに(笑)。

勘の良い人は、私がこうして問いかけをしながら、

・自分で自分を守らなきゃ!となるのは、こんな状況が想定できる
・護身の動作を行わざるを得ないとき、相手と私たちとの距離感はこのくらい
・加害者のどこに対して
・私たちが自分の体のどの部分を
・どのように使うと良いのか
・そうすることで、相手の体/私たちの体/その場の状況等の、なにがどのように変化して(または保たれて)、
・具体的にどのくらい(数秒? 数分? もっとまとまった時間?)の
 逃げるための時間を生み出す可能性が高められるか

について整理整頓しているのだな、とスッと理解していってくださいますし、

そうでなくても、人って、問われるとつい考えてしまうものだから、

参加者さん自身が自分で考えて、見つけた答えが、
護身の動作として整理されて出来上がってプロセスを経ていくことができます。

《教えられたことをただやりました》感がなく、
納得がしやすく、
結果的に覚えが早くなりやすいのが、入門(2時間半以上またはごく少人数で)。

実際、入門ワークを経た方がWen-Doに再度リピートしてくださると、
けっこう覚えていらしてくださっていて、こちらが感激することが多いです。

体験会や2時間ほどまでの短時間講座でも問いはそれなりに使うのですが、
そうしたプロセスを全てに盛り込んでいると時間がかかりすぎてしまう。
短時間でありながらそれなりに動作数も紹介したいとなると、
こちらから《指導する》方法でやっちゃう部分も増えてしまうのが、体験会や2時間以下の短時間講座。


できなかったことができるようになったり、
知らなかったことを知れるようになったり、
それでアハ体験が起こるのも、脳には快感で楽しくて、
Wen-Doの講座ならどんなに短時間でも、そこは共通して味わっていただけます。

さらに、
自分で何かに気づいたり発見したり、
自分で何かをクリエイトできたりしたときの喜びに近い感覚をお望みくださるかたや、
一度の受講でもどうせならそれなりにしっかり覚えたい、というかたには、
Wen-Doでは入門以上のワークをお勧めします(^-^)

今後の入門ワークの予定は、
・8月9日(日)9:30〜12:00 金沢市内
・9月5日(土)18:30〜21:00  新大阪駅付近会場にて
となっています。
どちらも参加費は4000円です。

体験会や短時間講座、体験に近い形式での機会は、
・8月12日(水)夜 金沢での学習会の終盤に少々と、
・10月15日(木) 前橋での講座で少々と、
・10月23日(金)大阪の茨木市でのWen-Do
・10月24日(土)兵庫の明石市での講座の終盤と、
・11月12日(木)夜 金沢での体験会
など。

お問い合わせは公式サイトフォームからお気軽にどうぞ。

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体験会でお配りした資料セットです。
女性と子ども支援ネットワーク金沢の共催、お世話になりました(*^^*)


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Wen-Do Japanの公式サイトはこちら

個人セッションについては  こちら 
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by selfdefence | 2015-07-27 14:08 | 質問への回答
2015年 06月 15日

自分の動機・本音と一緒にいることの強さ

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。

6月14日に、名古屋市内でWen-Doが開催されました。

主催してくださったのは、今後講師資格もとって、愛知に積極的にWen-Doを広めるべく
活動をしてくださっている、Team yui-yuiさん。


この日、最初の自己紹介タイムに

「『護身術』とか聞くと、正直引くし(笑)、
 テレビとかで男の人がやるのを見たりすると、
 相手がこう来たらここを持ってこうして…みたいな、
 そんなやりとりすぐにできるわけない!って思っちゃうんですけど、
 今日のは女性の…ってことで、簡単だと聞いて、それで来ました」

「唯さんのWen-Doを体験したことのある人から
 おすすめだから一度行ったらいいよ、と、とても強くすすめられて
 半ば押し切られる形もありつつ、今日は参加しました」

などとおっしゃっていただけました(^-^)♪


それがすごーく嬉しくて、おかげで私も最初から最後まで私も楽しく出来ました。


「『護身術』とか聞くと、正直引く」には
心から『そうだよね〜』と、わははは!と大爆笑。

「強く勧められて押し切られる形で…」にも
そういうことってあるよね〜(^^;;、って心底共感です。


本音を自分でわかっている、ということ、
本音と共に居ても居心地が悪くならずにいられる、ということ、
そしてその本音を表現できる、ということは、
セルフディフェンスを学ぶ際にも土台になる、大事なところ。


こんな風に話してくださったかたになら、
きっとWen-Doを好きになっていただける!と思えるので、
とてもありがたかったです(^-^)


  *  *  *  *  *

Wen-Doの誕生のきっかけや、
どんな思いでWen-Doがひろめられているのかをご紹介したあと、

基本動作の手技をやって、

休憩がてら着席して、

「ここまでで何かご質問、皆と話してみたくなったこと、思い出したこと、
 出てきた思いや感想など、何かありますか?」とお聞きしてみたら、


(講座での実際の発言はこうではなかったけれども)
以下の主旨のご発言をいただきました。


《相手が悪い人でなさそうで、笑顔で話しかけてきて、
 こちらも、応じているうちにちょっとずつ、
 あれ、なんかおかしいな? と思いはじめる展開のときに、
 最初は小さかった『おかしいな?』が、
 少しずつ大きくなっていくわけだけれど、
 どの段階で、何をどうしたらいいのかを整理したい


具体的に、どんな場面を思い浮かべてその話をしてくださっているのか、
差し支えがない範囲でいいので、もう少し話してもらえそうですか?とお聞きしたら、

例えば、なんですけど…ということで、
以下のような状況を話してくださいました。


・路上で、
 「今、○○の調査をしている。数分で済むのでご協力をお願いしたい」と声をかけられる。
・差し支えのないことから質問されるので、とりあえず答える。
・「ここだと通行の妨げになるのでこちらで…」と
 影になるところやプレハブなどに誘導される。
・さらに質問があり、プライベートな質問になっていく。
・調査/測定のためという名目で、写真をとられたり、
 ボディタッチがはじまったりする。
 (この時点までくれば、ためらわずに逃げることはできるのだけど…)


  *  *  *  *

聞いていて、ああ、そうか…と思いました。

「結果的に大丈夫ではあったけど…。
 もっと早い段階でなんとか出来ていたのではないか?
という不全感やその出来事についての未完了な思いが残っているのだとしたら、
ロールプレイで、未完了なその出来事を完了させられるといいのだろうな。


それに時間を割くと、Wen-Doとしての、身体的な護身スキルを扱う時間が減るので、
受講の皆さんに相談したところ、
全員が、その事例とロールプレイに興味津々。
急遽、ロールプレイをはさみました。


質問をしてくださったかたが、声かけをする役。
私が、声をかけられる役。
  *最終的には、質問してくださったかたが「声をかけられる役」を
   できると理想的です。
   最初は、声かけがどんな風だったのかの再現を質問者さんにしていただくしかなかったので、
   こんな役割分担にしました。


シナリオのあるロールプレイではないため、
どんな風に声をかけられ、どう展開していくのかは私にはわかりませんから、

・普段の通りの私で応じます
・身体技は絶対に使いませんから、そこは安心してください(^-^)
・身体技を使う必要がなさそうな範囲内での声かけにしてください

という前提ではじめました。


声をかけられて、普段通りの私で応じてみると、
声かけ役をした質問者さんはけっこうあっけなく引いてしまい、
ロールプレイはあっさりと終了に(^^;;


  も、もういいの?(^^;;
  なんか、全然強引な感じも怪しい感じさほど大きくなってないうちに、
  「ご協力ありがとうございました」と終わっちゃった気がするのですけど?


と聞くと、質問者さんはそれなりに満足そう。
「あれ以上誘っても、この女性はダメだなと、よくわかったので」とおっしゃいます。
そっかー。

何が効いたのかを私自身が一番知りたかったし、
ほかの参加者さんともその人が得たものを共有したいと思い、


  今、何が理由で、
  もうここで引こう…という気持ちになりましたか?

  今のロープレで「なるほど」と思えた《受け答えのヒント》の中で、
  あなたご自身が、《自分にもこれならできそうだ》と
  思えたことは何かありますか?


と2点を尋ねたら、
質問者さんはたくさんのポイントをあげてくださいました。
良かった(^-^)


こちらが、「これを教える・伝えるぞ」と気負ったわけではなく、
普段通りの出たとこ勝負で、とにかくやってみるか…とやっただけのことからも
こんなにもたくさんのことを感じ取って、
ご自身の学びとして位置付けてくださるなんて。


講座でのああいう瞬間に、ものすごく感動します。


こちらが意図する以上のことを、
参加の女性たちは、感じて掴み取って持ち帰ってくださる、
そういうかたたちが、Wen-Doに集まってきてくださっているのだと
信じることができるかどうかは、
講師にとってものすご〜く大事なことだよね(^-^)


  *  *  *  *  *

質問者さんがあげてくださったポイントにつけ加えて、
私が意識していたこととして伝えたのが、以下3点です。

・相手を見る
・相手を悪く見ない(悪意ばかりを読み取ろうとしない)
・自分の動機や本音と一緒に居る


特に、自分の動機や本音と一緒に居るのは大事♪


短時間なら役に立ちたいしいいかな…と思って応じたのか

調査協力の粗品が欲しくて応じたのか

断る機会を逃してしまって応じはじめてしまっただけなのか



どんな動機や本音でも、自分がそれと一緒に居れば、



「短時間ならお役に立ちたいと思ってたんですけど、
 思っていたより長くかかりそうなので、用事もあるし、ここで失礼します」

「粗品は、最後までこの調査におつきあいしないといただけないんですか?
 正直粗品が欲しくて応じたんですけど、
 でも、こんなにいろいろあるなら、もう辞めて帰ります」

「なんとなく断る機会がなくて応じちゃったんですが、
 調査に協力したいという強い気持ちがあったわけではないので、
 今頃こんな風に言いだしてすみませんが、失礼しますね」


など、
自分のほうから、自分なりのタイミングで、
切り上げて逃げるチャンスを作りやすくなります。
 
これについては、自己紹介時から率直だった皆さんなので、
多いに共感してくださっていました。


  *  *  *  *  *


ロールプレイが終わり、一区切りな空気になりかけたそのとき、
もうひとつの質問が別の人からあがりました。


一旦区切って、続きはこちらにて

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by selfdefence | 2015-06-15 13:35 | 質問への回答
2014年 05月 01日

「サッカーの蹴り方でもいいですか?」

こんにちは。
女性のためのセルフディフェンスWen-Doの福多唯です。

以前に親子での護身講座にご参加くださったお母様とバッタリお会いして
立ち話になりまして。
こんな会話になりました。


「あのあとも、時々思い出して練習してますよ♪」

   ありがとうございます☆

「あ、それで、機会があったら聞きたいと思ってたことがあるんです☆

 キックのときって、サッカーの蹴り方でもいいんでしょうか?
 講座では違う蹴り方を教えていただいたな〜って思うんだけど、
 うちの子はサッカーをやってるから、やっぱりそのクセがついちゃってるみたいなんです。
 気づいたら修正するほうがいいのか、
 『上手だね!』って言ってそのまま放置してもいいのかが判断できなくて…

   ああ…。
   サッカーの蹴り方っていうのは、足の甲側をあてて蹴る、っていうことかな?

「そうです」

   足の甲はボールを操作したり蹴ったりするのには向いていると思うんですけど、
   護身として蹴るときには、
   講座でお伝えしたみたいに、甲側じゃなくて、肉球側を使うほうがいいので、
   気づいたときにひとこと添えてもいいかも
   そのときに、『なるほど!そういう理由だからか♪』とお子さんが納得ができれば、
   重箱の隅を突つかれて小言的に言われた…みたいな気持ちには成らないと思うので、
   理由を添えるといいですよ。

「理由は、危ないから、ってことですか?」

   危ないから…だと、『この蹴り方で慣れてるから危なくないよ』って思うかもね。
   もっと具体的なほうがいいかもしれませんね。
   
   ええとね…
   護身のときに蹴るのは相手(加害者)の足や、状況によっては身体のどこかですよね。
   人は動いてくれないので、キックの威力はそのまま自分の身体や足にも反作用しちゃいます。
   それに対して、サッカーのとき、ボールは蹴った瞬間に動きますよね♪
   
   例えばご自宅だったら、柱とか家具の角とか丈夫なものを人の脚に見立てて、
   「これを思いっきり蹴るのと、このボールを蹴るのとを想像してみようよ?」
   って言えば、
   動かないものを蹴るときはボールとは違う蹴り方でないとかなり痛そうだ、ということが
   さらにイメージしやすくなるかも。


「ボールは動く! それですね。
 あと、足の内側で蹴るようなやり方はどうですか?」

 
   親子護身術やWen-Doの短時間講座でお伝えしているキックの特徴は
   スナップをきかせているところなので、
   スナップ動作の威力をキックに生かすことを考えると、
   足の内側ではなく肉球を使う動きから慣らすのが基本になるかなという気はします。
   足の内側を相手に向けた時点で、その姿勢は蹴りよりも踏むほうに向いてるかも。


   それにしても、
   今お話をしていて一番嬉しいのは、
  「上手だねと褒めるのがいいのか、気づいたことは修正すべきなのか…」と、
   戸惑って、考えてくださったのだな、っていうところです(*^^*)
   おそらく、修正すべきかどうか?が一番気になっていらっしゃるんですよね?

   それについては
  
   《修正》は、これまで通り、しなくてもいいと思います。

   《褒めて認める》のと《正しい動作のための修正》を両立させようとすると、
  「上手だね。でも」って発言になっちゃって、
   それってどうなの?!って自分でも思うよね(笑)


「そうなんです!! 褒めて否定かい、ってなるんです。
 だから結局『上手だね!』どまりなんですよー」
   

   わかるわかる(笑)。
   気づいていることを言いたい気持ちもあるしね。言い方に迷うんですよね〜。


  「キック、さすが上手だね」とか「迫力あっていいね!」などの、認める発言に、
  「(あなたがやってるのを見て)お母さんも思い出してきたなあ。
   あの講座では、キックってこういうやり方だって言ってたよね、たしか」みたいな感じの
   思い出しての確認の発言をつなげれば、
  『でも…』は要らなくなって、両立させやすいですよ。



護身は、最終的に逃げて安全確保につながればそれでいいので、
方法や身体の動かし方のウンヌンカンヌンの部分は枝葉でしかなく、
『これが正しい』という方法がない世界です。


だから、学び合うときにも『正しい動作の仕方は?』にはあまり比重を置かなくてもいいかなと私は思っています。
正誤より、やる気になったという事実や、もっとやる気になれる(楽しい)ことのほうが大事♪


講座が終わってからも思い出していただけたり、
練習していただけたりするのって本当に嬉しいです(*^^*)
ありがとうございます!

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by selfdefence | 2014-05-01 12:14 | 質問への回答