講師をする唯さんにも役立つかも」と教えてくださり、先月参加の
機会を得ました。
それは言語というより、多文化共生&子育て支援領域の講習でした。
外国出身で現在石川県内に住む育児中のお母さん達、特にアジア系
で、見た目では日本人と思われがちな人が、暮らしの中でどのよう
な不便を感じていらっしゃるか、体験談を話してくださって、
では、私達は何に心がければ、より伝わりやすく、わかりやすく、
やさしい日本語を使うことができるのだろう? を、具体的に、
ロールプレイをしながら学ぶのです。
例えばこんな感じ。
外国出身のお母さんが、うわさで聞いた「子育て教室」に行きたい
と思っていて、情報を欲していらっしゃるとします。
そのときに、
「子育て教室は産後3か月の母親を対象に、◎◎保健センターで開
催されていますよ。参加は任意で、無料です。参加時には、交付
された母子手帳を持って行きます」
と答えても、外国出身の方には「開催? 任意? 無料? 交付?」
かもしれません。
ですので、
(1)短かい文章、平易な単語で
(2)ゆっくりと
(3)理解を確認しながら話し、
(4)わからなそうなときは、まずは同じ言葉で繰り返す
(話す速度は少し落とす)
(5)4でわからない場合はよりやさしい単語を選び直す
と良いそうです。
すると私のロールプレイではこんな感じ↓に。
外国出身のお母さん『子育て教室に、私も、行きたいです』
「ああ、子育て教室ですね。◎◎保健センターでやっていますよ。
◎◎保健センターです。知っていますか?」
『はい、知っています』
「赤ちゃんが、産まれてから3ヶ月までなら、行くことができま
す。お金はかかりません」
『お金は…kakara…?』
「お金は、かかりません。かからないです」
『お金…ナンですか?』
「お金は、タダです。無料です。わかりますか?」
『あぁ! むりょう! わかります。ゼロ円?』
「そうですそうです! ゼロ円です」
『ゼロ円なら、良いです。
詳しいことは、電話で教えていますか?』
「はい。電話で教えてくれます。番号は、知っていますか?」
『知っています。ありがとうございます』
* * * * *
私にとって特に参考になったのは
(4)わからなそうなときは、まずは同じ言葉で繰り返す。
です。
相手のかたが、わからなそうなご表情に見えるとき、私は割と
先回りして『言い換え』をしてしまうことが多いかも。(日本
人相手ならともかく、外国出身の方にも)
でも、私自身、海外で英語で会話したときのことを思い出すと、
相手の言ったことがわからない場面でも、同じ言葉を少しだけ
ゆっくり繰り返してもらえれば、「ああ!」とわかることもた
くさんありました。
そしてそのほうが、平易な単語に置き換えしてもらうよりも、
“自尊心が傷つかずに済む” と言うか。
新しい言葉を獲得する機会にもなりますしね。
自尊心が傷つかない言葉がけは、セルフディフェンス講習で
効果をあげるために、とても重要になる要素のひとつです。
はじめてのセルフディフェンス講習は、誰にとってもちょっと
不安というか、自信が持ちにくい状況ですから。
これからも小さな心掛けを大切にしたいと思います。
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(c)「女性に役立つセルフディフェンス」WEN-DOインストラクター 福多唯
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