Q.以前にYuiさんの講座で、口頭で「やめて」ということを伝えたい場合のコツを教えてもらい、自宅で子どもに使ってみました。それが、実は、言いにくいんですけど、うまく行かなかったんです。
私が裁縫をしていたときに、子どもが昼寝の時間にさしかかり、ぐずりはじめて、まとわりついてきたんです。子どもは3才半です。
私は、教えていただいたように、子どもの目を見て、静かに「危ないから、離れてて」って言ってみました。3回まで同じセリフでと教わった通りにやってみたんですけど…。でも効果なし。
何かやりかたが間違っていたでしょうか? 今度からどうしたらいいですか?
A.
ありがとうございます! 講座でのことを実生活に活用してくださっているなんて、本当に嬉しいです。「なるほど、これだっ!」と思えた方法が、実践でうまくいかないと、気持ちがへばりますよね。なのに、まだ私への信頼感を失わずに(?)、再度のご質問をくださって、ありがとうございます。
相手が子どもの場合は、「やめて」だけでは、効果がないこともあるみたいです。これは発達の段階が影響してるのかな。大人は、ひとこと「やめて」と言われるだけで、その言葉を発した人がどんな気持ちでどんな理由でそう言っているのかという、“口に出された言葉の背景”を読み取る力があるけれど、子どもには、経験が少ないですから。3才だとそこまでの力が身についていなかったのかも…。
そんなときには、“理由”のほうを、少し丁寧に伝えてみるといいかもしれません。
「今はとがった針を持っていて、これがもしも刺さるととても痛いしケガもするよ。だから、離れてて。あとこれだけで終るからね(と現物を見せる)」とか。
もうひとつ私がよく使う方法をお伝えします。
子どもによりこちらの言葉を印象づけるには、子どもに言葉を取り込ませて、考えさせる仕掛けを作るのもいいですよ。
具体的には「質問をする」んです。
「危ないから離れていてって言ったのに、どうしてまだくっついてくるの?」みたいに。
責める口調ではなく、子どもが理由を語りやすいように、穏やかに言うのがポイントです。
子どもは、問われることによって『今親が自分に何と言ったか』を振返る作業をするようです。それに、『問かけには応えなくては』と思うので、理由を言ってくれることも多いです。
理由を言ってくれれば、「そっかーそう思ってたんだ。わかったよ」と応じ、「でも、おかあさんが今使ってるこの針はね…」など“理由を丁寧に説明する作戦”につなげます。
慣れてきたら、リミットを設定すると、子どもがよりすんなりと納得してくれるかも。
「あと10分で終わるから、あの時計が○時○分になったらね」と、『いつならOKか』を具体的に代案として示すんです。
ただ…。これを言ったら、ちゃんと憶えておかないと悲劇が起きますので忘れっぽい人は要注意。子どもはしっかーーり憶えていて『おかーさん、○時○分になったよ』などと言ってきますが、そのときにうっかり「なんだっけ?」などと言ってしまうと大変なことに(なる場合も)。
私は、忘れちゃってるときは「そうだったね」とだけ言い、心の中で『やべー。何だったっけな…』と思いながら、子どもに「じゃあ、最初はどうやるか? ○ちゃん(←子どもの名前)が決めていいよ」などと曖昧に子どもに行動させる作戦を使っています。成り行きを見てると、自分が約束してたことが何だったか思い出せるので。
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セルフディフェンス的な発想を使った、裏技もありますよ。
「おかあさんね、さっきトイレ掃除したから、おかあさんに今触ると汚いよ」と言うとか。
『何を言えば相手が ぎょえっ となって離れるか』を考えるのです。
子ども相手なら、以下のようなのもいいかも。
「あ! ちょっとやめて。おかあさんね、今、ある秘密のお祈りをしててね、お祈りの時間が過ぎるまでは、誰にも触ったり触られたりしちゃいけないんだって。途中で触ったりすると、効果が消えちゃうの」
ユーモアを取り入れつつ…というか
自分がどれだけ即興でそういうことを思いつけるかにチャレンジして楽しむつもりで
楽しくお子様をかわしてみてはどうでしょうか。
それができないときもあるけど、まあ、たまには、爆発も有りだと思います(私もそうです)。
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(c)「女性に役立つセルフディフェンス」WEN-DOインストラクター 福多唯
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