こんにちは。女性のエンパワーとセルフディフェンス Wen-Do Japanの福多唯です。
札幌でのWen-Doに行ってきましたー!
数年前にWen-Doを受けてくださった方が今回開催世話人となってくださいました。
金沢住まいの私が、北海道の方にWen-Doを体験していただけるなんて夢のようです。
北海道の方々は、Wen-Doを…というか、何に対してもそうなのかもしれないけれど、
とても真剣に熱心に学んでくださる印象があります。
数年前のこともよく覚えていてくださるし、
細く長く深いお付き合いをしてくださる方が多くて、いただくものが本当に多いのです。
ありがとうございます。
その、札幌講座でのことを、シェアしますね。
唐突にこんな、自分の写真で、なんか…すみません^^;;
異なる人が同じこと(撮影中の私を後ろからこっそり撮影)をしてくださって、
お写真を分けてくださったのでしたw
「こんな風に後ろから私を暖かく見てくださっていたんだなあ」と
とっても嬉しくなったので、使わせていただきます。ありがとう💖
さて、講座の開始時に「この機会に、何か知りたいことがあれば」と呼びかけたら
以下のようなリクエストがありました。
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人のことを「ダメだ」「将来やっていけない」など否定するばかりの人がいて、
その人と話すといつも気持ちがモワモワ・ザラザラする。
そんな時にも堂々としていられる方法を見つけたい。
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このかたの場合、
『堂々としていられる方法を見つけたい』ということなので、
最終的に自分がどうありたいかのイメージは出来ていました。
そんな時には、具体的な言動を絞り込んで行けば良いだけです(^-^)
具体的な言動を絞り込む=戦術を立てる には、
その前に、戦略を立てる=方針を定める 必要があるので、
順番としては以下になります。
0)準備(どんな気持ちがあるのか、どんな状況かを把握する)
1)戦略を立てる(方針を定める)
2)戦術を決める(具体的な言動を絞り込む)
3)模擬練習をし、必要なら言動(戦術)の微調整を行う
0)準備(どんな気持ちがあるのか、どんな状況かを把握する)
(福多)どんな場面でどんな風になっちゃうのか、差し支えない範囲で、
もう少し話していただくことはできますか?
「グループが同じ人で、しょっちゅう会う人なんですけど、
その人が話題にすることといえば、誰かの粗探し…みたいな。いつもなんです」
ああ…。
あなたのことを「そんなんじゃダメだ」と言うわけじゃなくて、
「●●さんってさ、あんなんじゃダメだよね」みたいなのに近い感じ?
「そうです、そうです」
自分のことを否定的に言われるのなら反論のしようもあるけれど、
第3者のことだと、ちょっと違いますものね。
「そうなんです。
それに、私としては、人の可能性は信じたいし、
話題にされている人にだって良いところはもちろんあるから、
そんな風に言うことないのにな…、と思うんです」
そう言いたい気持ちが湧くんですね。
「でも、うんざりもしていて、正直あまり話したくないって言うか…」
ああ、できれば話したくはないのか。なるほど。
こんな風に、どんな状況で、どんな気持ちがあるのかをだいたい掴んだら、
戦略を立て始めます。
1)戦略を立てる(方針を定める)
きっとご存知だと思うのですけど、
よく、『人は変えられない。自分から変わるしかない』とか言われますよね。
でも、お話の件みたいに、
相手は変えられないのはわかるけど、自分を変えたくもなくて、
自分の意思表示はしたい、っていうこともありますよね。
相手も自分も変えられない、変えたくない時に、
今後の展開を変えたいなら、
何なら、変えることができそうかな?
「相手と私との、何なら変えられるか…ですか…」
今日は時間がないのでこちらから提案しちゃうと、
相手との関係性とか、距離感みたいなことです。
「相手とどんな関係性を築きたいか…。
グループが一緒なので、悪い関係にはなりたくはないけれど、
理解し合いたいとか仲良くなりたいとも思っていないです」
2)戦術を決める(具体的な言動を絞り込む)
戦略(方針)が定まったら、それを実現するための戦術を考えます。
「相手とどんな関係性を築きたいか…。
グループが一緒なので、悪い関係にはなりたくはないけれど、
理解し合いたいとか仲良くなりたいとも思っていないです」
理解したいとか仲良くしたいとは思っていない…。
「はい。…なんて言うか、私にそういう話をして欲しくないんですよね」
なるほど。そういう話をして欲しくない…。
「でも、さっき言ったみたいに、
人には可能性があると思うし、あの人にだって良いところはあるってことは、言いたい気もする…」
人には可能性があると思う、って表現したい気持ちは残るんですね。
『私にそう言う話をして欲しくない』ってことと『人には可能性があると思う』ってことを
ドッキングさせて、一つの言葉で言うとしたら、何か良い言い方ってありそうでしょうか?
「ドッキングですか?」
両方の気持ちを汲む言い方はあるかなあ?って考えるんです。
単純には、まずは二つを並べて繋げてみて、そこから変形を考えるといいかも。
今回なら、単純に二つを並べて繋げると、
『そういう話なら私は聞きたくないな。
私は、人には可能性があると思ってるし、
あの人にだって良いところはあると思うよ』
みたいな感じになるわけですけど…
「ああ…。それだと、こうして聞くとちょっと長いなあって思います」
そうなんですよね。
なので、大切にしたいニュアンスはしっかり含む一つの文を、
できれば短い文や言葉で作るといいのです。
何かありそうでしょうか。
そのかたはそのあとしばらく考えました。
こうかな、ああかな、とモゴモゴっと小声で言ってみたりもしながらお考えになり、
そして突然に、「あ…!!! 決まりました!!」。
どんな一言になりました?!
「『私はそうは思わないわ』です」
素晴らしい!!!
3)模擬練習をし、必要なら言動(戦術)の微調整を行う
講座では時間があれば、模擬練習を必ず入れます☆
今回の質問者さんも、その後ロールプレイをしてみたことで、
「うん!この一言、すっごくいいです!!!
言うたびに、私が言いたいことはこれだ!って思えてきて、
相手が何をどう言ってくるだろうかと不安になることがなかったです」
と満足そうでした。
相手役をしていた人のフィードバックも見事でした。
『なんか、この一言を言われると、こちらも何も言いようがないです。
あと、なるべく短い一言にしたことの効果がよくわかりました。
一言だと、反論を入れる隙間がどこにもなくなるんですね』
練習って、一般的には『上手に本番をこなすための準備』とイメージされがちですが、
それは結果としてそうなることもある、という程度のもの。
それよりもダイレクトな効果が練習にはあります。
【模擬練習・ロールプレイの効果】
・その方法が自分にとってぴったりかどうかを確かめることができる
・もっと練るべきところや調整の必要なところが自分でわかり、
自分自身で精度を上げることができる
・脳の記憶だけに頼らずに五感も体も記憶するので、定着率が上がる
今回書いたようなことを、様々な場面で繰り返し考えるようにして
自分の中に模擬的でも良いから、経験データを蓄積していくと、
とっさの場面でも、気持ちと意思にぴったりなひとことを
見つけられる自分になれます。
こうした『自分にとってぴったりな一言を見つけ、練習する』お手伝いは
適宜、個人セッションでもお受けしているので、思いついたらお気軽にご連絡ください。