6月21日のNHKの「あさイチ」では『無関係ですか? 性暴力』がテーマでした。
エキサイトにもレビュー記事があります。
(複数読んだレビューの中で、エキサイトの記事はバランスが良く、わかりやすさも群を抜いていました)
「まだそういう意見が根強いのか…」と残念に感じるコメントは、
相関だけを見て、因果を考慮していない意見に思えたな〜。
相関とは
・二つのものの間に関連があること。互いに影響しあうこと。
因果とは
・原因と結果 (どちらも大辞林から)
たとえば
早朝に起きている人は収入が高い!という話があるとして、
それが実際そうだとしても、
早朝に起きる人は年齢層も高めでした、ということがわかると、
「なーんだ、年齢層が高いなら、収入が高くなるのもうなずけるよね」みたいな。
早朝に起きているから収入が高い というわけではなかったのね、みたいな。
早朝に起きている人は収入が高い、と言った人も
決してウソをついているわけではないのです。悪気もありません。
それを聞いたこちらが、
〜から〜だ と、因果のように変換して捉えてしまうと、誤解につながるのだなあと。
* * *
あさイチが今回性暴力を特集した背景には、
エキサイトのあさイチについての記事の冒頭でも触れられた通り、
110年ぶりに性犯罪に関する刑法が改正されたことがあったのでしょうし、
この時期、6月は、性犯罪や痴漢などが多いそうです。
(私も、以前に警察のかたと仕事でご一緒した際にそのように直に聞きました)
各地の県警による護身術講習会も、5月〜6月の開催は多めです。
そのときに耳にしやすいのが、
「薄着になっていくこの時期、性犯罪や痴漢行為が増える傾向にあります」みたいな導入フレーズ
(や、ニュース記事での紹介文)。
警察のかたや主催者さんが根拠なくそのようなことをおっしゃるはずはなく、
人が薄着になっていく時期に、
そうした犯罪件数が多いこと自体は事実なのでしょうが、
聴き手である私たち女性側が、慎重にその導入を聞かないと、
《やっぱり女性が薄着になると、性犯罪や痴漢行為って増えるんだ〜》と思っちゃいそう。
薄着になると性犯罪や痴漢行為が増える には誤解があります。
薄着と性犯罪に因果関係はありません。
極端な話、薄着や露出度の高さが性暴力の『原因』なのなら、
プールや海なんて、デンジャラスすぎて無理です。
「そりゃそうだよ。人目があるところでは一線を越えるわけがないもん。
でも、人目がなくて、女性が薄着なら、やっぱり…そうなると思うなー」
そのように考える人もいるかもしれませんが、
そうだとしたらそれって、
「加害者が一線を越える後押しには、
『他者にバレそうかバレなそうか(という加害者の主観的判断)』が大いに関連する」と
言ってることになります。
* * *
先日、Wen-Do Japanのスタッフがこの動画を知らせてくれました。
かつてないほど物議をかもしたファッションショー
性被害にあった女性が、被害時に、どんな服装をしていたかについてのショーです。
次いで、性暴力被害を体験した女性たちがその時のことを語ります。
人は言葉で思考するので、私たちの思考は言葉に影響を受けてしまいます。
言葉に悪意がないとしても、
人は、聞いた言葉や使われている表現に影響を受けずにいられません。
人のそうした傾向に対して、この動画は最後のほうで
誰の責任? 被害を被った女性? 服? 加害者?
と、立ち止まって考えることを私たちに呼びかけています。
* * *
もし今後、
《薄着になるこの時期、性犯罪件数も増加するそうです》と聞くことがあったときに、
「服装と性犯罪の間には因果はない」と、動画を思い出す人が
1人でも増えたら嬉しいです。
冷静にそう思える人が増えていくことで、
あさイチに寄せられた残念なコメントのようなものが、少しずつでいいから、減っていってほしい。
だって、女性の服装選択が原因で女性が被害に合うわけじゃないのだもの。
そして皆がそう信じられるような
体験型や意見交換型のワークショップの場を
これからも続けたいなと思います。
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ありがとうございます。
なんでしょう、『ちゃんとした大人』になりたいと思って
色々やってきた…つもりなのに、
むしろ以前よりもゆるい自分になっていて、
その今の方が、ちゃんとした大人に近い感じ。
自分から、ダメさ、弱点、ウィークポイントを
なくすことはできない。
弱さを抱えて、どう生きるか、しか
できることはないのかも。
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