セルフディフェンス全般

イラっとして言ってしまいがちな言葉をアサーティブに言いかえる

こんにちは。Wen-Do Japanの福多唯です。


2週間が経つのって早い!
10月15日に前橋のNPO法人ひこばえさんで、こころのケアとアサーティブネスの講座をしてから
あっという間に10日以上が経過。 今週はもう、再び前橋に行く週になってしまった…。


10/15のひこばえさんでのアサーティブネスでは
「言ってしまいがちな一言を、アサーティブな表現に言いかえる」に挑戦しました。


例文は以下の6つです。


 ・あなたのせいだからね!

 ・年をとるとこれだから…。

 ・真剣にやりなよ/やりなさい!

 ・どうせ私はバカだから…

 ・部長も×××って言ってたよ

 ・あなたはいつも口ばかり!



   *  *  *  *

「言ってしまいがちな一言を、アサーティブな表現に言いかえる」


『もし再度同じような場面に遭遇したら、
 私はどのように言える自分になりたいのだろう?』を考える手順は以下の通りです。


(1)元の発言の『型』をとらえる

(2)その『型』をとってしまうときの気持ちを思い浮かべる

(3)その気持ちになってみると出てくる発言、思い、
   何に対してどう言いたいのか…などをあげる

(4)上記の(1)〜(3)によって浮かび上がる、アイメッセージ文を作る

 以上が前半。ここまででもかなりアサーティブなメッセージに近づくことができます。

 後半では、(4)の文で、気になる部分の修正を行います。
 修正では

 (5)最終的に相手とどのように関わりたいのかを明確にする

 (6)自分が相手とどのように関わりたいのかが伝わるメッセージを作る


   *  *  *  *


(1)元の発言の『型』をとらえる

まずは、発言の『型』をとらえる作業からはじめます。

こうした発言になっちゃうときって、要するに何をしちゃってるのだろう?を考えるのです。



 ・あなたのせいだからね! → 責任転嫁、他者非難

というように。


発言を、言葉そのままではなく、『型』として大雑把にとらえると、
その発言をしているときの自分の生(なま)の感情と、距離を取ることができます。



 ・あなたのせいだからね!
   =責任転嫁/他者非難

 ・年をとるとこれだから…。
   =レッテル貼り

 ・真剣にやりなよ/やりなさい!
   =説教/上から目線

 ・どうせ私はバカだから…
   =自己卑下/受動的攻撃

 ・部長も×××って言ってたよ
   =借着の権威

 ・あなたはいつも口ばかり!
   =過去を持ち出す、決めつけ



距離を取ることが目的なので、
型としての表現が、本当にそれで合っているのかどうかは
さほどこだわって考えずに先に進んでOKです。


(2)その『型』の言動をしてしまうときの気持ちは?


こうして、少し距離が取れたら(=『型』としてとらえられたら)
改めて元の発言を見てみて、その発言の裏にはどんな思いや経験があるのかを見ていきます。

6つのセリフを見てみて、思いつくものからランダムに、参加者さんに発言していただきました。


  *  *  *  *

以下は、ひこばえさんの講座でのリアルなやりとりの逐語録ではありません。
この言いかえに取り組む際の手順の説明として、
過去の例を複数融合した、架空のやりとりです。



 ・あなたはいつも口ばかり! =過去を持ち出す、決めつけ


これを言ってしまいがちだからこれに取り組むことを決めた参加者のAさん。
以下のようにおっしゃいました。



Aさん「こう言っちゃうときって、がっかりしてるんでしょうね、きっと」。


     (私)ああ、そうかあ。がっかり…。そうかもしれませんよね。
     がっかりだろうと思ったのは…?


(3)その気持ちになってみると出てくる発言、思い、
   何に対してどう言いたいのか…などをあげる


     ああ、そうかあ。がっかり…。そうかもしれませんよね。
     がっかりだろうと思ったのは…?

「『いつも』って言ってるってことは、
 同じことが過去にも何度もあって、またか…って気持ちになってるときの言葉かなと思って」


     なるほど。
    『いつも』って言ってる…ということは、
     同じことが過去にも何度もあったと推測される、と。そうですよね。

     じゃあ、《同じこと》っていうのは、推測で構わないので、
     どんな事態か、例を挙げることはできそうでしょうか。


「相手の人が、何かをすると言うのに実際はしないとか、
 約束をしても破るとか…、そんな事があるのかなという気がします」


     ああ〜、まさに、そんな感じがしますよね。


《あなたは、過去にも何度も、あのように発言したのに、それをしてくれなかった。
  今回も同様だ。その一連の出来事に、私はがっかりしている》
 みたいな感じで言えたらいいんでしょうか」




(4)アイメッセージ文を作る


気持ちが見えてきたら、次の段階ではアイメッセージの文章作成です。


    《あなたは、過去にも何度も、あのように発言したのに、
     それをしてくれなかった。今回も同様だ。
     その一連の出来事に、私はがっかりしている》というメッセージ文がでてきましたね。

     最初のに比べたら、既にだいぶ、アサーティブに近づいてきました♪

     さらにアサーティブに言い換えができる部分はあるでしょうか。
     あるとしたら、どこだと思いますか?


「『あなたは〜してくれなかった』、の部分…? なんか気にかかります。
 私が気にしすぎなのかな」


     いえ、気になることにはこだわりましょう。
     そこは確かに気になりますよね。アイメッセージの文型ではないですものね。


(5)最終的に相手とどのように関わりたいのかを明確に


     あと、この発言の場合は、
     発言者が、捨て台詞として発言しているのか?
     それとも、
     まだ相手と交渉したい本音があるにもかかわらずつい言ってしまったのか…?、も
     考えておくといいかなと思います。

     『あなたはいつも口ばかり! もうあなたとは一緒にやりません』なのか、
     『あなたはいつも口ばかり! ちゃんとやってよ!』なのか。


     相手との関係を一旦断ち切ろう、という気持ちが核の部分なのだとしたら、
     お別れの意思が伝わりやすい表現にするほうがいいですし、


     相手への苛立ちはあるけれど、まだ一緒にやりたいとか、やらざるをえないのだとしたら、
     今後の交渉や妥協点探しを協働しやすい表現のほうがいいのです。


     『私はがっかりしている』だけでは、アイメッセージで気持ちは伝わるものの、
     意思や望みが伝わらないので
     言われた人は
     「はあ、そうですか。それはすみませんでした」となるかもしれません。


「そうですね。じゃあ、例えば、
 『次回は必ずしてください。お願いします』を付け加えるとか…かな?」

     いいですね!
     こちらが望んでいることがあるのだということが明確になりますね。



(6)自分が相手とどのように関わりたいのかを伝える


     他に、こちらの望みを伝える手には、
    『要望』を述べる形や、たたき台としての『提案』を出す形とか、
     相手に質問をして確認する方法などもあります


     例えば、
    《あなたが何か、やりにくさを感じる部分があるのかどうかを私も知りたいし、
     問題点があるのなら私はそれを解決したいと思っています》とか

    《次回あなたが出来るように、私に何か手伝えることはあるでしょうか》とか。


「ああ、そうですね。
 そのほうが何をしてもらいたいのかもわかるし、
 発言している人が相手とどのように今後関わりたいのかがわかりますね

     そうそう(^-^)


「そこまで来ると、『がっかりしています』みたいなことは言わずに、
 そこも、他の言い方にかえたくなってきました」


     いいですね。ぜひ変えましょう。
     この言い方で本当に私は満たされるかなあ?と確認して違和感があるなら
     納得がいくまで言葉を探すのが、本当に言いたいことにたどり着くためのキモです。

     『がっかりした』のは、そうなる前の、元の気持ちはどうだったからなのかな?


当然やってくれるだろうと思っていたのだと思います」

     例えばですけど、それは、言い換えるとしたら、信頼とか、期待みたいな?


「期待かな」

     なら、《がっかりしています》は《期待していたのです》にすると
     自分自身にも、より、しっくりくる言葉になるかもしれません。


「…わかった!

『あなたとは過去にも同様のことが何度かありました。
 私は毎回、期待していたのです。
 どうしたらあなたができるようになるのか、私は知りたいのです。
 何かやりにくさを感じているところがあれば知らせてください』というのは、どうでしょう?」

     
     すっごくいいですね〜!
     『あなたはいつも口ばかり!』は影も形もなくなりましたね♪(^-^)




  *  *  *  *


そんな風にやりとりし、頭をめぐらて、
ひこばえさんでの実際の講座では他の5つのセリフについても同様に、アサーティブな言い方を考えました。

 ・あなたのせいだからね!
   =責任転嫁/他者非難

 ・年をとるとこれだから…。
   =レッテル貼り

 ・真剣にやりなよ/やりなさい!
   =説教/上から目線

 ・どうせ私はバカだから…
   =自己卑下/受動的攻撃

 ・部長も×××って言ってたよ
   =借着の権威



  *  *  *  *


この日の参加者さんが比較的手こずっていたのは、


 ・真剣にやりなよ/やりなさい!=説教/上から目線  です。


たしかに、このセリフは他より難易度が高いかも。


『私は、あなたに、真剣にやってほしいのです』という文型にしたところで、
説教や上から目線だ…という本質自体はさほど変化しないですもんね(^^;;


私が『あなた』を、真剣にやっている・いないと判断するのは、
私の一方的な『解釈/主観』であって、誰もが同意できる事実ではないのです。


これ、言われたほうは困ります。
「そんなこと言われても…^^;;
 どこが真剣に見えないっていうんだよ!」です。


誰かが何かに取り組んでいる様子について
『真剣にやっている・やっていない』という感じかたを私たちがするとき、

私たちは、相手の、どんな様子(事実)に着目して、
どのような考えを持っているのでしょう?



人によっては、
「そんな短時間で終わった(事実)…って、本当に?信じられない(気持ち)」と
時間で測ることがあるでしょうし、

別の人は
真剣に物事にとりくむときに、複数のことを同時進行するなんて無理だ、というビリーフを持っていれば
「しゃべりながらで(事実)、抜かりなくきちんとやれるわけがない」と思うでしょう。

自分にとって重要で経過の詳細な報告が欲しい事柄を、
まったく経過報告なしでスラスラーッとやられてしまうと、
『事の重さをわかっているのかな?』と不安になる…ということもあるのかもしれません。


  *  *  *  *

どれも、共通するポイントとして私がアサーティブの際に大切に考えているのは、

◉このように言いたくなるときの、本当の気持ちと、本当の望みは何か?を丁寧に見つけて

◉アイメッセージの文章をつくること。


です。




自分の本当の気持ちと望みを見つける…って、重みのあることですよね。

重いからこそ、
人によって、その扱いは難しくて面倒に感じたり、こわくなったりするのだろうし、


難しくて面倒くさくて怖いと、
ちゃんと扱うことをスルーして、人を攻撃して気持ちを発散させることで済ませてしまいたくなるのかも(^-^)




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by selfdefence | 2015-10-26 09:57 | セルフディフェンス全般

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