つれづれ

サクセスストーリーがなぜ「効く」のか

こんにちは。
Wen-Do Japanの福多唯です。

週末にはいよいよ高崎でのWen-Do基礎講座(T-Basicコース)です♪
昨日参加人数をお伺いしてみましたら、定員上限のご参加になったとのこと! わあお。
緊張するー。

私が日本でのWen-Do基礎講座講師を担当するのは今週末の高崎講座で11回目☆
(*日本でのWen-Doのほとんどは、基礎講座ではなく短時間のダイジェスト版です)

2004年の夏にインストラクター認定をもらったとき、
『今後は平均して一年に一度程度は基礎講座(2日間講座)をしないと、
 インストラクターと名乗ることを自分で恥じてしまうようになりそうだ』と思っていたので
(資格や知識だけがあっても使って社会に生かさないと意味がないと思うあたり
 私って生真面目なのかもしれない?!)、
11回は決して経験豊富とは言えないけれど、まずまずです。

ただ、過去の参加人数の平均は8人程度で、多いときでも11人でした。
それが今回は16人!

トロントで参加した16人〜20人の基礎講座の様子を思い出しながら準備をしています。
また、今回ご参加くださるかたの半数近くは、
過去に高崎市で開催された短時間のWen-Doへの参加経験をお持ちなので、
『サクセスストーリーは何を紹介しようかな。
 なるべく皆さんがはじめて聞くものに出来るといいけど、
 今回がはじめてのWen-Doのかたには、わかりやすいサクセスストーリーも大事だし…』と
サクセスストーリー関連のメモや資料をひっくり返してみたりしています。


  *  *  *  *  *


サクセスストーリーの紹介は、一般女性にも暴力防止関連のご活動やお仕事をなさっている方にも、
全ての人の心をとらえやすく、
効果的に取り入れると、ワークショップの場のエネルギーがぐっと高まります。


…ということはわかってはいたけど、
そもそも、どうしてサクセスストーリー紹介が、そんなにも人の心を掴むんだ?
『効果的に取り入れる』って、さらっと書いてるけど、それってどういうこと?

と、ふと考えてしまいました。


サクセスストーリーというのは、いわば『事例』の紹介。
そして、『ストーリー(物語)』であることが大事だと私は思っているので、
サクセスストーリーを紹介するときには、ストーリーテラーになったつもりで話すようにしています(笑)。


サクセスストーリーのどこか生き生きとした部分、
生命力を帯びる何かが皆に伝わることで、生きた人間である私達のからだに響きます。
そのようにしてからだに留まった記憶は、
後々思い出したときにからだの感じも一緒に呼び起こしてくれるためなのか、
サクセスストーリーを思い出すだけで元気が出るとか、気持ちの仕切り直しが出来る、といった
前向きな進展が心身双方に起こります(^^)。


そういう意味で行くと、サクセスストーリーを『効果的に取り入れる』というのは、
例えば、護身動作の効果をUPする4つの要素 について話をしているとき
(一応これも覚えやすいように語呂合わせを作るなどの工夫はしているのですが)。

「ああ、もしかしたら今みなさんは、
 この4要素を機械的に暗記しなきゃ!なモードになりかけているかもしれないな」とこちらがふと感じたときに、
関連するサクセスストーリーを紹介する、というようなやり方なのかもしれません。
(無意識でやっていましたが、そういうことだったのかも!)


それが結果的には、頭で要素を『暗記する』のではなく、
物語をからだにひびかせて、からだのどこかに位置づけて、
その感じを記憶としてキープするのを助ける、
というようなことにつながっていくのかな?


私は研究職ではないのでリサーチやエビデンスを基にした記述ではなく
完璧に主観ワールドですけど(笑)、なんとなく、そんな気がする。
  


そして、そう考えてみると、
これが可能なのは、ストーリーの受取手に基本的な力が備わっている場合に限るだろうな、ということも
ちょっと見えてきました。

例えば、Wen-Doのサクセスストーリーのひとつに、
【かなり年輩の男性からなめまわすような視線でじろじろと見られた10代の女の子が、
 その男性に痛烈なひとことを浴びせた】というものがあります。
   そのお話についはこちらにて。


この話は、小学校高学年くらいになればわかるでしょうが、
小学校1年生や幼稚園の子に話すには適切なサクセスストーリーとは言えません。


事例や実例やサクセスストーリーは、
それの意味するところを汲み取れるような基礎的な力を受取手につきつけるようなところがある気がします。

「聞いても、私にはよくわからない」となってしまうと参加者さんを辛い気持ちにさせてしまいかねないので
(理解できている様子の人がいる中で、わかっていない自分を認めるのはちょっとした勇気がいります)、
そうなってしまわないように、
講師側は配慮しないとな〜と私は考えています。

必ずしも辛い気持ちになるとは限らないけど、
具体的な話(事例や実例やサクセスストーリー)を聞いて、
そこから普遍的な何か、抽象的なものを感じ取って、
さらにそれを、自身の経験や物語の中に具体的に位置づける…という作業がなされないと、
単に『そんな話もあるんだね。ふ〜ん』で終わるような気がします(^^;;


  子どもの頃の私に「大きなかぶ」のお話の面白さがわからなかったようなものですね(大笑)。


Wen-Doでのサクセスストーリーは、
『女性に対する暴力とは?!』などの基礎知識がなくても
その効果、面白さ、有効に機能する理由…などが誰にとってもわかりやすいものがほとんどです。
だから、とりあえず、聞いたその瞬間は「へえ〜!」と楽しい。


ただ、稀に、『知識』がないと面白さがわからないタイプのストーリーもあります。

  例えば、レズビアンの女性が恋人の女性とふたりで歩いていたときのストーリー。
  行きずりの男性から女性同士でデートしていることをからかわれ、
  女性はこう答えました。
  「そう、私は同性愛者よ。で、あなたは? オルタナティブ?(^^)」  


この話を瞬時に理解するには、
英語力、LGBTについてのこと、年齢相応の成熟度(?)、教養やユーモア…などが要ります。


特に、Wen-Doの基礎講座で扱う「女性への暴力とは」「身近な人からの暴力について」「性暴力」「セクハラ」など、
短時間講座でお伝えするよりも詳しめなレクチャーの時間に、説明の補足として実際の例を入れる場合には、
ワークショップに参加してくださっている方々の
暴力や人権等に関する知識や経験などについて配慮・推測・確認しながらでないと、
実際の例を挿入して説明したとしても、その真意が伝わらないという結果になる可能性があるなあ。


短時間のWen-Doの中で上記の意味で難しいのは、
キティ・ジェノベーゼ(ジェノヴース)さんの事件についてお伝えする部分。

この話は、衝撃的ゆえに印象に残りやすいのと同時に、
それがなぜ、どのように、Wen-Doの理念とリンクしているのかを上手に話さないと、
全く異なるメッセージとして受講女性にとらえられてしまいやすく、
私にとっても長らく繊細で難しいパートのひとつでした
(Wen-Doを手がけて10年がすぎ、やっとこなれてきた感があります)。


例えば、
「いざというときに助けてもらえるとは限らないということと。
 女性ですら女性を責めるのだということ。
 こうした社会の中で護身術を学ぶ必要性がとてもよくわかりました」
とアンケートにお書きになるかたも出てきちゃうかもしれないし、
(*Wen-Doの意図するメッセージとはこれはかなり離れた理解のしかたの例です)、

「キティさんのお話で、女性の私に何が必要かを深く考えさせられました。
 スキを作ってはならないという意識が、スキがあったのが悪いという意識につながりかねないと気づき、
 目からウロコの思いです」
とお書きになるかたも出てくるかもしれません。


高崎の基礎講座に集ってくださる方々はどんな方々かなあ〜(^^)と思いながら準備をしています。

・暴力防止に関する知識やご経験
・女性のエンパワーに関する知識やご経験
・ワークショップ形式の講座への参加経験
は、皆さん様々だろうなと思うけれど、
それが様々だとしても、


知らなかった自分を恥じるのではなく、新しいことを聞いてただ単にへえ〜、となるだけなのでもなく、
気づくって面白い! 学ぶって楽しい!!
と思える瞬間が皆さんの中にわきあがるようにお手伝いしたい☆


高崎講座でご一緒する皆様、どうぞよろしくお願いします。
楽しみにしています(^^)/


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福多唯が担当するワークショップ予定はこちら

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by selfdefence | 2014-07-16 11:27 | つれづれ

女性のためのセルフディフェンスWen-Do Japan代表福多唯です。本当の声をあげたそのとき、世界は変わる☆と信じて、女性の声とエンパワーのための研修・講習・講師養成をしています。


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