つれづれ

自転車には鍵をかけよう ?

こんにちは。
Wen-Doインストラクターの福多唯です。


今月上旬に高校生の娘が、通学・生活の脚である自転車が
何者かに勝手にどこかに持って行かれてしまいました。
盗まれた、とも言う。


ショッピングセンターを必死で探した娘ですが、見つけられず。
その夜は諦めて、警察に被害届を出しに行ったのですが、
「明日から、どうしようかな。学校の先生に言わなきゃダメかな?」と迷っています。



   どうして?


と聞くと、学校の、特に生活指導の先生は、きっと怒るだろうから、と。

娘は自転車に鍵をかけていなかったのだそうです。
だから、自転車を盗まれたと話したら、おそらく鍵をかけていたのか?と問われ、
かけていなかったと答えたらとっても怒られるに決まっている、と。


思い込みではなく、他の子がそうした仕打ちにあうのをこれまで目の当たりにしてきたそうで、
きっと私もあんな風に怒られるんだろうな、気が重いな…と。


   そんなの、先生に話す必要ないよ。
   しばらく送迎はするし、そのうち自転車も見つかるかもしれない。
   もし自転車が見つからなくて新しいのを買うことになったときには
   『自転車を買い替えたので』って言って、新自転車を学校に登録すればそれでいいから、
   盗まれたことは言わないでおけば?


そう言うと、そうやねと、娘も気が楽になった様子。


この時点で、「鍵をかけてなかったことを責められるっていうのがそもそもおかしいよな…」
と思うわけですけど。
鍵をかけても鍵ごと壊されて盗まれる自転車だって沢山ある!ってこともあるし、
それ以前に、鍵をかけようがかけまいが、
他人の所有物を勝手にどこかに持っていく奴が100%悪いに決まってます。
娘が娘の自転車を鍵をかけて使おうが、鍵をかけずに使おうが、娘が好きにすればいい。



  *   *   *   *   *


それから数日後。ある駅の駐輪場で、娘の盗まれた自転車を無事に見つけました!☆


それを何人かの人にご報告したところ、
半数ほどの割合で、
『今度から鍵をかけとくほうがいいね』『2重ロックしなきゃ!』みたいなことまで
おっしゃってくださいます。


どうして、『見つかって良かったね!』だけで終らないんだろう???


    *  *  *  *  *


で思ったんだけども、これって、
「鍵をかけないと自転車は盗まれるものだ」
「自転車盗を防ぐには、鍵をかけるべし」に近い感覚を持つ人が多いってことなのかなあ?


万が一うちの娘が誘拐され、その後無事に見つかって保護されたとして、
『無事に娘が見つかりました。皆さん、ありがとう~』って報告したときに


 「今度から娘さんにはリードをつけなきゃね! 」
 「GPSの体内埋め込みが実用化される日が待ちどおしいですね! 」

なんて返してくるような人はいないと思うんだよね。


ただ、これが多分海外だったりすると反応が違うのかもしれない予感はします。
子どもが誘拐されたら、「親はちゃんと見ていたのか? 目を離して油断しなかったか?」と
見られることは、多分日本より海外のほうが多いでしょう。



    *  *  *  *  *



カバンとか自転車とか、《自衛しないと盗まれやすいもの》については、
なぜだかいつのまにか、《盗まれないように自衛手段をとるのが当たり前》 になっていて、
被害にあったときに、その当たり前とされる自衛手段をとっていませんでした、と知れると、
『今後はしっかり自衛するように!!!』みたいな話になりがち。


ここの、いつの間にかの歪んだ認知に、私達は繊細であってもいいのでは?と思います。


女性も、暴力の対象にされ続けた結果、
《自衛しないと暴力被害にあいやすい》という状況になっちゃって、
なぜだか、いつのまにか、
《暴力被害にあわないために自衛手段をとっておくのが当たり前》とされ、
被害にあうと、自衛を怠っていたのだろうとされてしまうようになりました。


犯罪とか暴力とか、他者への権利の侵害といったものが、
初期で数が少ないうちは、皆「えー! ひどい!」という当たり前の感性を持てるのに、
増大して数が増えすぎちゃうと、いつのまにか
「侵害されたくないなら自衛しなきゃダメでしょ」になり、
自分がそう思ったり自衛したりするだけならそれはその人の権利で全然いいんだけども、
他者にもそれを押し付けようとしてしまう。
これは、加害者の言い分に加担するも同然なのに。


そのことで、加害する側も、自衛が甘い人をターゲットにすることに正当性を見出して、
ますます他者侵害の良心を鈍磨させ、何も感じなくなっていく。
結果として社会全体が、犯罪や暴力を支える構造を強化してしまう。


本当に皆が望んでいるのはそんなことじゃないはずなのにな~…。



    *  *  *  *  *



で、ここでWen-Doなのですが。


おそらく、一般的な感覚でWen-Doや、Wen-Doをやってる人たち(インストラクター)を見ると、
「Wen-Doの人たちって、自衛の薦めは抑圧につながるからおかしいとか言いながら、
 護身術を普及してて、矛盾してない? どういうこと?」に
見えなくもないんだろうなぁ…と思いました。



Wen-Doがやってるのは、予めの自衛の薦めや普及 ではなくて、
暴力が目の前に迫っちゃったときの逃げる手段の普及です。



これまで、
『暴力が目前に迫ってしまったら、《女性の力では男性に抵抗しても無駄だ》から、
 だからこそ、女性は、《事前に》万全な自衛手段をとら《ねばなりません》』
とされてきた大前提の「歪み」を見直し、
女性に抑圧を強いる社会を、そうでない社会に変えていきたい。


そのためには、
《女性にも、男性の暴力から逃げる力がある》という事実(サクセスストーリー)と
《目の前に暴力が迫ってきているその瞬間でも、出来ることはある》ってこと(護身のスキル)を
女性に広めていきたい。


ってことなんだけど、
ここは、はしょってしまうと一般的には区別しがたいところなのかもしれないな。



ということを考えるきっかけにもなった、自転車盗難の一件でした。 めでたし☆


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11/3(土)にカナダのトロントで日本語でWen-Doをします。
トロントのお知り合い女性にぜひお知らせください。
http://bit.ly/RjHe2u



★11月の「女性への暴力をなくす運動週間」にちなんで
 金沢にてWen-Doスペシャル体験会開催♪
 http://d.hatena.ne.jp/wendoyui/20121016/1350391060


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by selfdefence | 2012-10-17 11:13 | つれづれ

Wen-Do Japanの福多唯です。今のあなたの「これさえ言えれば…」は何ですか。本当の声をあげたそのとき、世界は変わる。


by selfdefence