2010年 10月 22日

映画『悪人』を見てきました。感想1


 映画「悪人」を観てきました。
 http://www.akunin.jp/index.html


 良かったです。引き込まれました。絵もきれいでした。


 
 でも、ちょっと複雑でブルーな気持ちもあるんですよね。


 公式サイトで明かされている情報内で、ネタバレにならない程度に
 (難しいな)書きますと。



 殺されてしまう人物がいて、その人は女性。殺人を犯してしまうの
 は男性(妻夫木くん)という設定です。


 殺されてしまう女性は物語の初期に登場するのですが、彼女は、と
 ても「イヤな女」です(俳優さんの演技力の賜物ですね)。


 細かく見れば、というか、彼女に共感しようと努力をすれば、彼女
 がなぜああなのかは、わかる気はします。それに、「だからって、
 殺しはダメでしょ」という理性もある。それになにより、映画や小
 説は作り物の世界だという理解があります。


 私個人にもあるし、映画を見る皆にも、そうした感覚はあるだろう
 と仮定すれば、映画を観た人々が短絡的に、


 「あんな女、殺されても当然だよね」と考えたり発言したりするわ
 けではないでしょう。そう思いたい。



 でも…。正直に告白すると…。
 私、映画を見ながら、殺された女性に対してこんな感情を抱いていました。


「この女、めっちゃうざいな」「サイテー」「どんだけ自己中〜」
 と。


 特に、殺されるシーンの彼女は本当に醜くて、『逝ってよし』くら
 いの覚めた感じで私はそのシーンでの彼女を見ていました(^^;
 殺されかけているというのに、彼女への同情やハラハラ感がないのです。

 対して、男性加害者、妻夫木君(が演じた男性)には
 「妻夫木くん! そんな女を手にかけちゃだめ! それこそあなたの人生
  お先真っ暗になっちゃうよ(ハラハラ)」くらいに感じていました。
 

 いくら映画とはいえ、人が目の前で(?)殺されかけているのに、
 しかも、『女性のためのセルフディフェンス』の仕事をしていながら、
 私はそのとき、女性寄りではありませんでした。
 男性視点で描かれた物語(とわかっていながら)にそのまま引き込まれてしまっていたし、
 素の自分、
 人権尊重だとか人命最優先とかの感覚がまだまだ浅い自分が露呈しました…。


 サイテーなのは彼女ではなく私じゃん…。


 こうやって、いろんな体験のたびに、私の感情が動き、価値観が
 形作られてきたんだなぁ、と複雑な思いを抱きながら観ました。


 きっかけがフィクションであることは私にとって関係ないのです。
 だって、目の前の出来事自体はフィクションだとしても、私の中
 にわき上がる感情は、いつだって『リアル』で『ガチ』ですから。



(感想2に続く)
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by selfdefence | 2010-10-22 16:30 | つれづれ


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